HOME >> ケヤキの木の下で

社長ブログケヤキの木の下で

2015年3月9日

相当隙間面積 C値0.5で十分か?

おはようございます、
紙太材木店の田原です。
今朝の予報で今週は寒さがまたぶり返すとか
こんな時期こそ風邪をひかぬようにご用心
さて、花粉症
今や国民病と言ってもいいくらいで
天気予報では必ず花粉の飛散予報が出ています。
かく言う私も学生時代
志賀高原にスキーに行って
帰ってきたら花粉症になっていたという経歴
以後この年になるまで
毎年お付き合いをしてきました(鼻水とくしゃみとティッシュ)
せめて家の中だけでもマスクを外し
安眠できればと思われる方も多いとおもいます。
(私はほぼ24時間マスク着用、もちろん寝るときも)
というわけで
花粉が入らない家づくりも考えられるわけで
どれだけの性能があれば花粉が入ってこないか?
あるいは花粉をシャットアウトできるか。
新築住宅に義務付けられている換気装置
一般的には24時間換気と言われているもので
これは普通にトイレや脱衣室にある換気扇が24時間回っていると思ってください。
当然出すところが入るところが必要で
給気口というものが住宅の中には取り付けられています。
その給気口にフィルターが付けてあるのですが
24時間回っている換気扇の給気口
エアコンの給気口の掃除もままなりませんから
ほとんどの家庭では24時間換気扇の掃除や交換は行われていません・・・
もちろん2週間も回っていれば目詰まりして給気量は相当程度低下しています。
じゃあ、換気扇が回っていて家の中の空気を出しているとすると
出した分の空気はどこから入ってくるのか?
隙間です。
そう、家中にあるいろんな隙間からはいってきます、
もちろん花粉もPM2.5も
ということで
花粉症持ちのあなたはより性能の良い換気装置付きの高気密住宅を建てる
高気密の定義が曖昧ですが
下の(社)北海道住宅リフォームセンター(現 北海道建築技術協会)の
資料によるとC値が1.0程度で50%程度
残りは隙間からということになります。
C値と給気量の関係 Panasonic img_top02.jpg
ただ、上の数値は恐らく計算値で
実測するとC値0.5程度では50%というのが実情
つまりC値を0.5としても
実際の換気フィルターを通ってくる空気は半分程度で
その他の空気(花粉)は同じだけ入ってくることになります。
さてこんな話をすると
上の話は第三種換気、
うちは第一種換気だから大丈夫なんていう方がいるかもしれませんが
実は第一換気の方が漏気量についてはシビアな数値が求められます。
こちらは 北欧住宅研究所の川本さんのデータ
北海道住宅新聞記事 漏気による熱ロス 060915-2_3men_page001.jpg
温度差換気と風力換気で
C値が0.5程度でも総漏気量は0.2回/h
つまり必要量が0.5回/hですから40%はその他(隙間)から入ってくることになります。
温度差が30度、風速が6mと北海道を想定した数値ですが
美濃地方での温度差や風速を勘案しても
相当程度は換気装置を経由せせずに換気されているということです。
結論を言えば
第三種、第一種を問わず
相当程度のC値がなければ設計された性能は発揮できないということになります。
机上の計算では実は換気量は等しく0.5回でなされています。
(どんなにC値が悪くても、どんなに漏気していてもです)
ではどれくらいの数値を出せば漏気の影響をほぼ無視できるかというと
パッシブ基準を参考にすると
実測値で50パスカルの気圧差で0.5回
C値で0.25程度でしょうか。
C値0.5程度では
第一種、第三種問わず
換気装置の性能が充分引き出されているとは言えないということになります。

Archive

ご相談予約
資料請求