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社長ブログケヤキの木の下で

2015年5月27日

誤解されてる 全館暖房(全館冷房)

おはようございます、
紙太材木店の田原です。
今朝は少し肌寒いぐらいの美濃地方
名古屋は34度、岐阜は33度の予報とか
本日は一宮、春明の家の屋根替え工事ですから
一日現場です(^_^;)
茅葺き屋根の骨組みを解体して
新たな骨組みを作りますから
7人ほどの大工さんが作業をします。
私も微力ながらお手伝いです。
(立ってるだけだろと突っ込まれそうですが・・・)
さて、本ブログでよく使う言葉に
全館暖房あるいは全館冷房という言葉があります。
家中どの部屋も暖房、あるいは冷房することですが
主婦の皆さんの感覚では
そんなのもったいない、
人のいない部屋を温めるなんて考えられない無駄
資源の無駄使い(^_^)etc
よ~くわかります、
特にしっかりした奥様ほどその感覚をお持ちで
それはそれでとても大切な感覚です。
イメージとしては
リビング、ダイニングにエアコンがあって、
子供室にもそれぞれ
さらに主寝室にもエアコン
一家で最低5台のエアコンがあって
それぞれが稼働して暖房しているイメージ
しかも人がいない時に
しかし、性能の良い住宅では
この5台のエアコンのうちの一つを稼働させていると
家中温まってしまう
こんなイメージなんですね。
そうなんです、
5台のエアコンが唸りを上げてフル稼働して家中を温めているのではなく
そのうちの1台が
静かに、そして動いてるのかな?という状態で家中を温めている
そんなイメージが私の言う全館暖房、あるいは全館冷房です。
でも、これは私だけがいうのではなく
高性能な家を造っている実務者(設計士、工務店、大工さん、HM)の間では普通のことなんです。
新住協ではそれをQ-1住宅と言います、
いままで使っている暖房代、あるいは冷房代の1/3から1/4で
家中を快適な室温にしようというものです。
ここで出てくるお話が
じゃあ、そういう家を造って
人がいる時、いるところだけ温めれば
もっと少ない暖房費で済むのね!
え~(^_^;)
なんと言いますか
結論を言うと、ダメなんです。
それは健康性維持という観点からの判断です。
暖房してない部屋を
非暖房室と言いますが
この部屋での結露発生リスクが高まります。
メカニズムは割愛しますが
家の中で発生した水蒸気が非暖房室に向かい
室温の低くなった部屋で結露となります。
(詳細を知りたい方はHeat20 P116をご覧下さい)
もう一つは
暖房室と非暖房室との気温の差が
ヒートショックを起こす可能性を高くします。
毎年、交通事故でなくなる方より多く方が
ヒートショックで亡くなっています。
もちろんある程度の性能のある家なら
暖房室と非暖房室の室温の差は従来より緩和されますが
それでも、ヒートショックの可能性は残ります。
(詳細はHeat20 P021)
高性能な住宅での全館暖房(冷房)と言うのは
従来の暖房(冷房)代の3分の1あるいは4分の1で
家中暖房(冷房)されてしまう
そんな家のことを言っています。
もちろん、季節の良いこの時期は通風でOK
窓を全開して季節を感じて下さい。

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