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社長ブログケヤキの木の下で

2015年8月28日

災害公営住宅のカビ問題

おはようございます、
紙太材木店の田原です。
雨は止みました。
しかし、蚊がすごい!
午前中はエアコンなしで
ドアや窓を開けているのですが
次々と蚊が入ってきて仕事になりません、
蚊取り線香もあるのですが除虫菊は神経毒の系統と聞いてから
頭が痛くなって使えない・・・・
意外にデリケートなんです(^_^)
さて、
ここ数日、高性能な住宅を作る実務者の間で議論されているのが
東北の災害公営住宅のカビ問題
写真特集もありますからこちらもご覧下さい。
南三陸町と気仙沼の二ヶ所で同じことが起こっています。
建物を建てたのは大和ハウス
大和ハウスの担当者は
「両住宅とも構造上の問題はない。建物の気密性が高いため、
換気が十分でない場合、
空気が滞留してカビが発生する可能性がある」と説明。
大和ハウスの建物に気密性がある?
と思ってる実務者は皆無じゃないでしょうか?
でも、
気密性のあるなしの定義が日本ではありませんし
気密測定しなければ誰もわからないのが実情
「気密性がある」といった者勝ち(^_^;)です。
参考までにハウスメーカーのQ値、C値を
公表しているサイトがありますからご覧下さい。
大和ハウスは測定もしてないようですが
「構造上の問題はない。建物の気密性が高いため」云々と・・・
さて、ヨーロッパでは
結露は瑕疵という認識がありますが
想定されているのは冬の結露
日本でも同様に冬の結露は瑕疵という認識が広まれば
HMや資材メーカーの対応も変わってくると思われますが
今回のケースは夏型
日本の高湿度な夏の空気を結露させなくて
過ごしやすい環境を作るのは実はなかなかの難問
この場合の結露は床下や壁の中のことを言います。
結論から言えば
最新の実務者の議論の中では
いい結露と悪い結露があって
いい結露はたとえ結露しても短時間に蒸発する
悪い結露はカビが発生するのに必要な時間結露する
というものです。
日本の気候を考えると
冬型の結露についてはヨーロッパと同じくNGですが
夏型の結露については高湿度な日本の夏の気候を考えると
開放的な床下ではそれを防ぐのは困難で
ちょっとした温湿度の変化で結露しています。
湿り空気全図を読めば分かりますが
32度で相対湿度80%の空気は28度で結露します。
これは一般的な住宅の夏の床下気温です。
ところによっては更に低いところもありますから
目に見えないだけで実は結露している状態です。
条件が悪ければ水滴となって目に見えるはずです。
このような状態でも
結露が極めて早く蒸発し
カビや腐朽菌が発生しなければ問題がないというのが
高性能住宅の神様
西方先生や本間先生の考えです。
結露蒸発までの安全時間は3時間と
西方先生が本間先生からお聞きしています。
今回の災害公営住宅のカビ問題
床下の断熱材表面に発生しているものと
畳下の合板表面のカビは発生原因が異なるように見受けられますが
大和ハウスには一刻も早く解決していただきたいものです。
ということで(^_^)
日経BP主催
【本気で取り組む”高断熱・高気密住宅”
 結露・カビを呼ばない設計・施工 学べます。】
 
開催日時 10月29日(木) 13:00~ 
場所はIHPC大阪
まだ空きがあるかもしれません。
K.K.S.K.(健康 快適 省エネ住宅研究会 in関西)が日経BPと仕掛けます。
名誉会長は西方さん
当日講師は住まい環境プランニングの古川さん
宮城学院女子大学の本間先生
おなじみ松尾さんと
豪華講師陣ですからお楽しみに。
今回の災害公営住宅の結露の解決方法のわからない方には必見です。

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