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社長ブログケヤキの木の下で

2017年11月29日

日差しへの要望はDNAに組み込まれているのか?

おはようございます、
紙太材木店の田原です。

​川辺の家Cのガラリ戸​
住まいの設計の仕事をしていると
多くのお客様に共通の要望というものがあることに気づきます。
間取や外観、フロアーの素材、建具などの造作材の仕様の好みは千差万別なのに
日差しについては皆さん共通して望まれます。
できるだけ明るく、日差しが入るようにと。
これは一つには従来日本の家屋が夏向けの風通しの良さを第一に考えていたため
寒さを防ぐ断熱には全く考慮されていない家だったことによると考えられます。
冬の寒さは日中の日差しで和らげる
寒ければ炬燵や火鉢で手や足を温める採暖という時代がついこの前までありました。
多くの方が以前住んでいた家や子供の頃の冬の日差しのありがたさを
身をもって体感していたことになります。
断熱が強化され部屋を暖めるという時代
もっと進んで家全体を温めるという時代になっても
この日差しへの要望はDNAの中に組み込まれているのか
おそらく次の世代ぐらいまでは続くと思われます。
次の世代と言ったのは
日差しが無くても十分暖かければ日差しへの要望は少なくなるのではという推測です。
つまりそんな家に住む世代が増えて
日差しが無くても十分暖かいという経験をして育った世代には
日差し信仰というものもなくなるかもしれないということです。
南向きの家ではなく
落ち着きのある暗さをという要望も出てくる可能性があります。
もちろん、そんな家全体を温める時代にも
日差しはとても大切で冬室内に日差しが入ることで
暖房負荷(暖房費)は低減されます。
サッシの前に座って冬の柔らかい日差しを受けていると
それはそれでとても心地よいものですが
それは室温が少し低いので心地よく感じるわけで
室温が十分暖かければ
日差しに当たっていれば暑く感じるはずです。
日差しが無くても十分暖かい家
日差しがあれば暖房負荷をさらに下げることのできる家
そんな家で育った次の世代がどんな家を建てたくなるのか
気になるところです。

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