社長ブログケヤキの木の下で
2017年7月5日
週末は耐震診断
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
台風一過の晴天ではなく
どんよりした天気で、蒸し暑い朝です。
週末は耐震診断
上の写真が調査した家
実は同級生の実家で今はそのお兄さんが住んでいます。
小学生の頃、クラスで百人一首が流行って
この家で随分した覚えがあります。
百人一首と言っても坊主めくりでしたけど。
家は45年ほど前に建てられたもの
もちろん断熱材なんてはいっていませんから
天井裏はご覧の通り
水回りの改装や増築を含め何度かリフォームもしてあります。
外観は古い日本家屋ですが
内部の水回りや個室は今現在建てられる新築住宅と同じ内装で
室内の写真だけ見れば外観は想像できません。
もちろん、無断熱の家で平屋
加えて、家の窓の半数は昔ながらのガラス戸
夏の暑さや、冬の寒さは相当なものになります。
(我が家もそうなので・・・)
中二階があるように見えますが
小屋裏の空間が高くなっているだけで
蚕を飼っていた家のように二階部屋があるわけではありません。
広さは50坪を超える家で
今同じような家を建てようとすると3000万では無理でしょう。
このような家は日本全国いたるところにあるわけですが
どの家も耐震性能が不足しています。
現在の新築住宅に求められる耐震性を基準にすると三分の一以下の耐震性しかありません。
耐震性を向上させるには耐力壁を作ればいいのですが
その数は相当なものになります。
8畳の和室が4部屋あればその間の襖を取り外せば30畳を越える広間ができますが
そこに壁を作るとなると、日本家屋が持つ融通無碍さというものは失われることになります。
壁を作るということはその下には基礎が必要で
この家を現在の耐震基準にまでもっていくには
ほとんど骨組みだけにしてそれから工事をすることになります。
費用も相当なものになりますから
診断をしても多くの方が耐震改修には二の足を踏んでしまいます。
建築に携わる者としては
何とかこのような古くからある家を残していきたいのですが
今のところなすすべが無いというのが実情です。
費用を極力抑えて耐震性を向上させる方法
しかもできるだけ現状を変えないで。
そんな方法があれば古くからの日本の民家がもっと多く残るはずなんですけど。
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