社長ブログケヤキの木の下で
2016年10月21日
自邸調査3 限界耐力計算に必要なデータがそろった
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
先週、一時朝晩が冷え込みましたが
また暖かくなってきました。
10月も既に下旬ですから
年老いた母にはいつまでも暖かいのは助かります。
さて、屋根裏調査
前回、大正6年に建てられたとご紹介しましたが
屋根裏の棟札を見てびっくりポン
大正2年の間違いでした。
(父から大正6年と聞いていたので・・・)
主屋の上棟が大正2年、
荒壁を付けたりしますから
完成までには乾燥、中塗り、上塗り
それに加えて付随する蔵や離れもありますから
それらすべてが完成した年が6年かもしれません。
数年前に子供部屋に改装した時に作っておいた小屋裏点検口から入りますが
天井は吊ってあるだけなので
梁に乗り移るまでは天井をサポートする必要があります。
天井が吊ってあるというのは
こちらの写真を見ていただくとわかります。
日本の住宅の天井は基本的にこんな具合に吊ってあります。
板1枚、厚さは3mmほどで
隙間はいっぱいありますから
暖めても温めても天井裏に暖かい空気は逃げていきます。
構造的には現代の住宅でも基本構造は同じ
板がプラスターボードに替わったことと
吊るための木がもう少し太くなったぐらい
その上に断熱材が布団のように敷いてあると思ってください。
調査は写真のように小屋梁の上に座って
架構がどのように配置されているか図面化していきます。
もちろん座っているだけでは書けませんから
梁の上を歩き回ることになりますが
暗いところでなので遠近感や距離感が明るいところ違って
非常に歩きにくいです。
踏み外せば、天井ごと部屋に落ちてしまいますから
綱渡りの気分です。
大きな収穫は
荒壁に入っている貫の本数が推定できたことでしょうか。
荒壁の強度は貫の本数に影響されます。
もちろん固定の仕方もそうですが
何本貫が入っているかが大事で
下の写真から60cm間隔で入っていることが推測できました。
今回の調査で
全体的な架構構造と荒壁の強度が判明
限界耐力計算をするのに必要なデータが揃いました。
現状の主屋がどの程度の耐力があるか数週間後に判明します。
その結果を検討し補強計画を立てることになりますが
さて、どんな結果がでるか楽しみです。
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