社長ブログケヤキの木の下で
2018年2月16日
暖かい空気の通り道を作る 澄川の家の本歌取り
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
品野町の家
昨日は暖かくなるという予報でしたが
一日曇り空で、それほど暖かく無い一日でしたが
今日はまた氷点下に逆戻りした美濃地方
来週の火曜日辺りは雪の予報でしたから
暦の上では春でもまだまだ寒さが続きそうです。
家中の室温を一定に保つ
つまり、一階も二階も脱衣室もトイレもリビングも寝室も
極力温度差のない環境にするには
絶対条件としての断熱、気密、換気がありますが
コストとのバランスを考えると
それだけでは足りませんから設計者には工夫が求められます。
昨年訪れた北海道の山本亜耕さん設計の澄川の家
外壁の断熱材の厚さは30cm、さすがに北海道ですね
でもこの家には様々な工夫がされています。
パッシブ換気もその一つで最近では西方設計の西方さんも自邸で取り入れています。
機械で換気するのではなく温度差で換気するものですが
こちらの方はマネする必要はありません。
熱源を1階の一か所に置いて、一階と二階の温度差を無くそうとする場合
暖かい空気を二階に送るため、吹抜けを作るのが一般的な手法ですが
出来ないケースもあります。
家の大きさや耐震の問題など様々なケースが考えられます。
もちろんリビング階段という手もありますが
過去の経験からするとそれだけでは足りない・・・
一階の暖気を二階に上げたいので、
空気の上がっていく道を作る必要があるのですが
リビング階段だけではその道が細いんです。
簡単に言うと駅の改札が1か所なのか複数か所あるのかの違いで
人の流れがせき止められるかスムーズに動くかの違いを想像していただければわかると思います。
澄川の家では吹抜けはありませんでしたが
暖かい空気の通り道が
階段の横にちゃんと工夫がしてありました。
2階の廊下がスリットでできていたんです。
伊礼さんの言うところの
空気と熱のデザインがされていたわけです。
ということで品野町の家で早速取り入れてみたのが上の写真
スリットの上に立つと足の裏が暖かい。
ほのかに暖気が上がってくるのが分かります(^^)/
一階の天井と二階の床の間に換気扇を取り付けたり
2階にエアコンを設置するなんてことなら誰でもできますが
機械に頼らず、コストをかけず、長く効果のある手法はなにか
ということが設計者には求められます。
北海道は暖かい家の先進地
行けば必ず気づきがあります。
ということで、来週北海道へ行くんですが
予報ではかなり寒そう
来週はまた全国的に雪になりそうで
飛行機が飛ぶかどうか気になります。
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