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社長ブログケヤキの木の下で

2025年7月30日

絶対湿度のコントロールが必要な日本の夏

 

 

  • おはようございます、紙太材木店の田原です。
    猛暑が続いています。
    昨日は建設中の一日市場の家で写真撮影でした。
    と言っても工事中の写真で
    建設住宅性能評価を取得するため、
    工事中の各段階で撮影しなければならない写真です。
    猛暑の中、屋外で作業をすると瞬く間に滝の汗。
    午後2時を過ぎてましたが、
    調べてみるとその時間の岐阜の気温は38度
    32度や33度程度だとなんだかそれほど暑くないと
    感じてしまいますから、体の慣れは不思議です。
    とは言いながら連日の猛暑。
    疲労は溜まっているようで、
    朝起きた時に体の疲れを感じます。

 

  • さて、今回の中恵土の家の見学会では
    温度と湿度をどう設定するか?
    実は女性と男性では基礎代謝量が異なり、
    一般的には男性の方が多い傾向にあります。
    基礎代謝量が多いということは、
    体の中で熱が多く生産されますから
  • 男性は暑がりになり勝ち。
    ここで問題になるのがエアコンの設定温度。
    夏場には、暑いと感じる男性は
    設定温度を低くしがちですし、
    寒いと感じる女性の設定温度は若干高め。
    知らない間に設定温度が変えられているという
    密かな戦いが繰り広げられることも・・・
  • は反対に、寒いと感じる女性は高め。
    男性は低め。
    温度で制御しようとするとこのようなことが起こります。

 

  • ここで注目していただきたいのは、
    比エンタルピ
    簡単に言うと空気の持っている熱で、
    空気1Kgが持ってる熱量を言います。
    湿り空気線図で見ると分かりますが
    23度60%の空気と
    25度50%の空気を比べると
    比エンタルピは同じ50kj/kg[DA]で、
    同じ熱量を持っています。
    温度も湿度も違うのに同じ熱量を持ってるのは、
    絶対湿度が異なるからです。
    絶対湿度は空気1Kgに含まれる水蒸気の量の事です。
    同じ気温でも、絶対湿度の量によって
    空気の持つ熱は異なります。
    空気が持ってる熱が多ければ暑いと感じますし、
    少なければ同じ温度でも涼しく感じます。
    問題は
    エアコンでは温度の上げ下げはできますが、
    絶対湿度だけを上げたり下げたりできないことです。
    エアコンで使われるエネルギーは
    蟹のはさみで
    気温を下げるのに使われのが7割から8割
    湿度を下げるのに使われるのは3割から2割
    この比率が決まってしまっているので、
    湿度を多く下げようとすると
    設定温度を大幅に下げるしかありません。
    その結果は「寒すぎる」・・・
    なので家庭内のエアコン設定バトルの解決方法は、
    絶対湿度をどう制御するかにかかってきます。

 

  • F式と言われる手法もその一つですが、
    その前に設計者が脳みそに汗をかく必要があります。
    年々暑くなっていく日本の夏。
    昨日の岐阜の最高気温は
    39度34%でしたから
    絶対湿度は約15g/Kg
    これを
    25度50%にしようとすると
    絶対湿度は約10g/Kg
    つまり空気1Kg当たり5g除湿する必要があります。
    2時間に1回、家中の空気を入れ替えながら
    これをしようとすると・・・
    除湿はできても温度が下がりすぎたり
    温度はできても除湿が出来なかったり
    どうしたらいいのか?
  • 日本の夏を家族の誰もが快適に過ごすには、
  • 担当の設計者と十分な打合せが必要です。

 

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