社長ブログケヤキの木の下で
2016年9月2日
そのゼロエネルギー住宅は本当にゼロエネか?
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
一昨日から札幌にいます。
新住協の総会で来ているのですが、
棟晶さんの建築中の現場や武部建設さんの完成現場など
3つの住宅を見学しました。
総会が行われるときはこの見学会があるので
これを目当てに来られる工務店も多くあります。
昨年、名古屋で開催されたときは
紙太材木店の粟野の家も見学いただきましたが
住まい手の話や建築中であれば現場の担当者の話
あるいは詳細な資料の提供もあるわけで
住宅性能の先進地域である北海道の高性能住宅の現在の姿を見ることができます。
気付いた事が多くあるので、
順次このブログでもお話しするつもりですが
北海道の先進的な工務店の建てる住宅を見ていると
経産省が推し進めているZEHの性能があまりにお粗末なのが見えてきます。
ゼロエネルギー住宅がZEHの意味するところですが、
その言葉から連想される住宅性能はとても高いもの、
なぜならエネルギーゼロで生活できるのだから……
でも、
実際に生活を始めてみるとそうはなりません。
相変わらず部分間歇の冷暖房をすることになります。
人がいる部屋、いる時間だけの冷暖房、
脱衣室やトイレも入った時だけ
いる時間だけの暖房ですし、
廊下も同様です。
でも、恐らく多くの方のゼロエネルギー住宅での生活は全室暖房、
暖かくない部屋がある事などZEHの家からは想像もしていないはずです。
加えて、家電が消費するエネルギー、
調理に使うエネルギーも除いて計算するのがルールです。
家庭で使うエネルギーで残っているのは
冷暖房、給湯、照明
つまりこの3つを太陽光パネルで相殺できればゼロエネルギー住宅
他にも一次エネルギーでの縛りもありますが、
乱暴にまとめれば上記のようになります。
そうなると
それほど特別なことをしなくてもZEHができます。
住まい手は
とっても高性能と勘違いする可能性が高いわけで、
そのZEHが本当に性能が良いのか、
見かけだけのZEHなのかきちんと見分ける必要があります。
今、家を建てれば50年以上存在することになるわけで、
社会資産となりうる家かどうか見極める必要があります。
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