社長ブログケヤキの木の下で
2013年11月1日
住宅燃費 狭き門の向こう側
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
今回のドイツ訪問
目的は住宅の省エネ
今では自動車では燃費表示が当たり前で
燃費が車種を選定する動機のひとつになっています。
もちろんデザインも大きな要素ですが
日々の家計に直結する燃費も重視されるようになりました。
ハイブリットという新しい技術に惹かれてというより
従来の車の半分のガソリンで同じだけ走る
ということのほうが購入者には大きな魅力
従来1Lで10kmほどの走行距離がプリウスの出現で20kmに伸びたことで
自動車は燃費の時代になりました。
でも
自動車の燃費と同じような指標が住宅にはありませんでした。
この家は暖かいですよ
真綿に包まれたような暖かさです、と言われれば
そうなのかなと信じるしかなかったのです。
住宅の燃費
それは年間の冷暖房用消費エネルギーで求められます。
つまり
暖房費がどれくらいかかる家なのか
冷房費がどれくらいかかる家なのか
暖房費、
日本の次世代省エネ基準(120m2の家で換算)では
1m2当たりの暖房エネルギーは42.1kwh/m2
ドイツのパッシブハウスの基準は15kwh/m2
ちょっと解りにくいですね、
灯油に換算すると
次世代省エネ基準が4.8L/m2
ということは
120m2×4.8L=576L
灯油、1L100円で57.600円
次世代省エネ基準の家は
暖房費が57600円の家ということになります。
これに対して
パッシブハウス基準では
1.71L/m2
120m2×1.71L=205.2Lで20.520円
パッシブハウスは暖房費が20520円の家です。
(日射を利用できる美濃地方は
更にこの暖房費を少くすることができます。)
上の例では暖房だけですが
このように暖房や冷房に掛かる費用が
自動車の燃費と同じように計算で出てきます。
今までの
住宅業界はエコな住宅、省エネな住宅
夏涼しく、冬暖かい家etc
実態はどうであれ
こんな言葉が
使い放題の業界でした。
それが近い将来
「住宅燃費表示の義務化」となる流れです。
ということで
いま、住宅ほど進化中のものは無いのではと思えるほど
毎年変貌を遂げています。
でも実はそれは一部での話
15年後
「やっぱりうちの家はエコだね」
と言える家はほんのひと握り
消費税のこともありますが
皆が同じ方向に向かって走っているときは
ちょっと立ち止まって周りを見回すと
意外に狭き門があるかもです。
そんな狭き門の先にあるものを見てくるのが
今回のドイツ訪問
こんなところにも
足を伸ばしてきました。
ケルン大聖堂、省エネとは関係ありませんけど
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