社長ブログケヤキの木の下で
2024年1月19日
50ミリが普通
- おはようございます、紙太材木店の田原です。
一昨日は一日雲一つない晴天。
風もなく暖かい日でしたが、昨日は一日雨。
午後から大手HMの家の現地調査でしたが、床が冷たい…
スリッパを履いても
時間が経つにつれ、スリッパの底を通して
冷たさが伝わってきます。
気休めでも、床に断熱材が入っていればいい方で
30年前の家では
入っていてもせいぜい厚さは25ミリほど。
効果も期待してはいけません。
壁と天井は厚さ50ミリの16Kのグラスウール。
サッシはもちろんアルミの単板ガラス。
1994年に建てられていますからバブルの崩壊直後、
失われた30年に突入する前後です。
我が世の春を謳歌した日本経済。
東京23区の土地の価格でアメリカ全土が買える等と - 言われていましたが、
当時、実際に建てられていた家の断熱性は
大手のHMの家でさえこの程度。
- 旧荒谷邸が建築されたのは1979年。
既に日本でも高断熱の住宅が
研究されていましたし、
R2000住宅も1985年に日本に紹介されています。
1989年には新住協も発足してました。
1990年には、R2000住宅の認定制度も始まってます。
- 家づくりにおける断熱や気密、
あるいは換気と言った技術や思想が
広く浸透し一般化するのに、
凡そ40年近くかかったことになります。
今でも付加断熱やトリプルガラスなんてオーバースペック
木造住宅で構造計算、耐震等級3なんてオーバースペック
そんな声もありますが、
それはその人の主観でしかありません。
- 日本の住宅の変化を
30年、40年というスパンで見ると、
断熱や気密、換気や耐震性は隔世の感があります。
その歴史や過程を見ることで
ある程度住まいの将来が予測できます。
住まいづくり(住宅性能)の変遷を知らず
自分で考えることなく、
人の言うことを鵜呑みにして
今しか見なければ、
バブル期の二の舞の家づくり。
世代が代わる度に、
住宅ローンのお世話になることになります。
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