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社長ブログケヤキの木の下で

2021年11月5日

既得権


おはようございます、
紙太材木店の田原です。
今朝は7.1度の美濃地方
ケヤキの葉は朝日を浴びて赤く染まっています。
昨日は「脱炭素社会に向けた住宅・建築物における省エネ基準の見直し」の3省合同会議。
残念ながら別件と重なり視聴できませんでしたが、
実はあまり期待してるわけではありません。
イギリスで開催されていたCOP26でも
日本はまたもや化石賞を受賞したようです。
国内での基準や規制の見直しは、
既得権を持った人たちから既得権を奪うことになりますから、
とても時間がかかります。
中国のように絶対主義的な国であれば
鶴の一声もありますが、
民主主義的な国家では改革の歩みは遅々としたものになります。
一つの政党が長い間政権を獲っていれば
特定の団体とのパイプは順次太くなっていきます。
太くなったパイプを断ち切って改革となると、
それはそれでなかなか難しいのは誰でもわかります。
ただ、今回のCOP26でもわかるように
脱炭素の流れは世界の潮流です。
これから家を建てようとされる方は
現在の日本の住宅の基準に従っていれば安泰、
お上の言うことを聞いていれば大丈夫、
なんて思わない方がいいでしょう。
耐震性についても断熱性についても
80年代から亀の歩みで強化されてきてます。
今となっては80年代に建てられた家は
耐震性についても断熱性についても既存不適格。
80年代後半に30歳で家を建てたとすると現在60代前半ですが、
その家にまだこれから20年以上住むことになります。
問題は、誰がその家を相続するか。
現在でも空き家は800万戸以上…
20年後には見向きもされない耐震性と断熱性を備えた家は、
改修しようにも丸ごと一軒では多額の費用が掛かります。
相続と言えば通常は資産ですが
この場合は負債。
性能の低い住宅を建てることは、
子供たちに負債を残すことと同じということになります。
付加断熱なんてオーバースペックだとか
トリプルガラスなんて不要という話もあります。
中には職場で高性能な家を建てると話をすると
そんなの必要ないとか
騙されてるんじゃないかなどと言われることもあるとか。
住宅の性能に関しては
日本国内だけを見るのではなく、
諸外国の基準はどうなのか?
世界の潮流はどうなのか?
日本はガラパゴス化してないか?
この家は本当に子供や孫に残せる家か?
国の現在の基準がどうであれ
自分自身で考え、判断する必要があります。
大事なのは科学的な思考と検証、
間違っても経験と勘で判断してはいけません。

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