社長ブログケヤキの木の下で
2017年1月25日
APW430 冬の寒さに対する実測性能
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
美濃地方
今朝も寒い朝でマイナス5度
昨日はもっと冷え込んでいてマイナス6度近く
マイナス5度を下回ると
リビングで夜のあいだ稼働させたままのエアコンも
あれ、なんだかききがわるいなあと感じてしまいます。
さて、
このような低い気温になった時
今までの多くの日本のサッシの周囲では結露が発生しますが
大手のサッシメーカーはここ数年競って高性能なサッシを出してきています。
ただその性能はカタログ値でしか知ることができません。
ということで実測です。
こちらのサッシはYKK APW430の大開口スライディング
昔風に言えば掃出しサッシ
通常掃出しサッシは2枚のサッシ障子が引違いで動きますが
このサッシは片方しか動きません。
こちらから見て左のサッシの枠にハンドルがついているほうです。
熱画像で見ると
結露するんじゃないのと思われるかもしれませんが
この時の室温は18度、湿度は30%なので
露点温度(結露のできる温度)は1度
お引渡し前なのでエアコン設定温度を下げてますから
この温度になりますが設定温度を上げればこの表面温度はもう少し上がるでしょう。
一般の方には矛盾したように聞こえるかもしれませんが
サッシを結露させないためには
サッシの表面温度を上げる必要がありますから
部屋を暖める必要があります。
性能の悪いサッシでは部屋を温めても温めても
サッシ表面の温度が上がりませんから結露してしまいます。
このクラスのサッシであれば
部屋を暖めればサッシの表面温度もそれほど下がりませんから
結露の可能性は低くなります。
ガラスをスライディングさせるサッシの気密性は
構造上隙間ができやすいのでよくはありませんが
日射の取り込みや庭への出入りなどメリットも多くあります。
勝手口のようなドアタイプのものもありますから
どれを使うかは設計者と相談ということになります。
さて、この家の北側の窓はどうでしょう。
ガラスの曇りは結露?
ではありません。
外側のガラスの表面に霜が降りてる状態
簡単に言えば外側のガラス表面の温度がかなり低く
まわりの空気中にある水分が冷やされて凍った状態
その時の室内ガラス表面温度は
障子を閉めたままにしてしてましたが
この温度なら合格です。
では外側からこのサッシを見てみましょう。
アップすると
かなり冷たそうなのがわかります。
いったいこの表面温度は何度ぐらいになっているか?
マイナス7.4度( ^ω^)・・・
ガラスに反射した赤外線なので間違いかも?
すぐ下にある室外機を見てみると
マイナス8.1度
この川辺の家C
山際にあってこの時期は10時ぐらいまで日差しがありません。
写真を撮ったのは朝の8時半です。
普通一日の最低気温は朝の6時から7時ころに記録されますから
8時半では1度程度上がっていると思われます。
一般には天気予報で最低気温を知る程度ですが
お住いの立地条件によってかなり違いがでてきます。
エアコンを稼働させて家の中を温めていなかったら
室温はいったい何度になっていたか?
考えただけでも寒くなってしまいます。
川辺町だから寒いわけでなく
可児や美濃加茂でも変わりはありません。
冬の美濃地方は寒い
ということで
24時間暖房することをお勧めするのですが
問題は暖房費
一冬、家中、24時間暖房していくらになるか?
サッシの性能が暖房費にも暮らし易さにも大きな影響を及ぼすことがお分かりになると思います。
それらを含めて家の断熱性能を決める必要があります。
Category
- 家づくりのたいせつな話(513)
- 雨漏れ(25)
- 高性能 省エネ(413)
- 温熱環境(207)
- 雑記(252)
- 新住協(新木造住宅技術研究協議会)(36)
- 室内環境(36)
- MOKスクール(28)
- 紙太材木店の考え(91)
- 建築巡礼(36)
- レイモンド(3)
- 耐震のこと(32)
- 手仕事 道具 機器(93)
- 断熱のこと(88)
- イメージ 仕上がり(72)
- 暮らし(176)
- 古い民家の再生(80)
- 経年変化(7)
- イベント情報(27)
- 換気(25)
- 結露(29)
- インテリア(20)
- メンテナンス(6)
- 紙太材木店の仕事(2)
- 素材(66)
- サッシの性能(51)
- 料理(141)
- 室内環境と健康(15)
- 庭造り(2)
- リフォーム(55)
- 現場レポート(184)
- 性能とデザインのバランス(17)
- 耐久性(3)
- 住宅医 ぎふ木造塾(22)
- 造作家具(25)
- 本の紹介(40)
- ZEH(3)
- 百年の家プロジェクト(45)
- 薪ストーブ(48)