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社長ブログケヤキの木の下で

2019年5月1日

平成を飛び越えた「日本の断熱、気密住宅の原点の家」 旧荒谷邸

​​​​​おはようございます、
紙太材木店の田原です。
いよいよ令和の時代が始まりました。
昭和の家というと
一般の方の感覚ではどのようなものになるでしょうか。
60年以上ありましたから
世代によっても昭和の家のイメージは随分異なると思いますが
これから家を建てる方にとっては
感覚的には古民家かもしれませんね。
古民家を除けば一般的に高度成長期に建てられた昭和に家のイメージは
寒い、暑い、耐震性が無い、デザインが考えられていない、安っぽい・・
まぁ、あまりプラスのイメージはなさそうですし
自分が育ったその家に引き続き住みたいという方は
それほど多くはありません。
でも、もしその家のイメージが
冬も寒くない、夏も暑くない、デザインもそれほど悪くない
耐震性は少し不安だけど補強すればなんとかなりそう
だったら、取り壊さずに引き続き住みたい、
あるいはそんな家を購入してリフォームして住みたいという人が
もっと増えている可能性があります。
今のように1000万戸もの空き家は存在していなかったかもしれません。

の写真の家は旧荒谷邸
一昨年訪れた時の写真です。
いまから40年ほど前の昭和の家、
北海道で断熱や気密の技術がようやく産声を上げ始めたころに建てられた住宅です。
高性能なサッシや部材や設備もなかった時代に
北大の教授であった荒谷教授が設計した自邸で
日本の住まいの断熱、気密の原点の家と言えるものです。
もちろん自然エネルギーの活用も考慮されていて
今現在の住まいが抱えている課題に真正面から取り組んでいます。
トリプルガラスなんて日本ではありませんでしたから
窓ガラスは3枚の組合せです。

窓の際にはパネルヒーターで
夜間のコールドドラフト、結露対策
暖房の熱を蓄熱させるための壁は熱容量の大きなブロック

ドアの上にあるドアは紙太材木店でもおなじみ
もちろん北海道でも高性能な住宅になれば
真夏の日射対策は必要と言うことで日射遮蔽の庇

上記以外にも様々な工夫がしてありますが
今現在の住まいでも解決できていない家が数多くあるなか
40年前に既にこのような設計をされていることは驚きでもあります。
もう少し詳しく知りたい方は建築知識ビルダーズ2017 No28を参照
さて、
旧荒谷邸は昭和の家でも平成を飛び越えて
令和でも通用する家ですし
これからも住み継がれる家でしょう(現在はサデギアン・タギ博士の住まい)
あなたが建てる家は
令和の次の時代にも通用する家かどうか
誰かに住んでもらえる家かどうか考える必要があります。
太陽光パネルがあるかどうかは関係ありません。
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