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社長ブログケヤキの木の下で

2009年11月27日

鴨居と柱

おはようございます、
紙太材木店の田原です。
八百津町F様邸のデライト、
何とかプリウスに押し込み
現場へ搬入しました。
11.26 001.jpg
でも、まだ少し早かったようなので、
搬入のみで取り付けはもう少し後になります。
明日は、上棟打ち合わせです。
さて、荒壁の家O様邸の基礎が完成しました。
11.26 013.jpg
後は、建前を待つばかりですが、
松田大工さんの手仕事がまだのこっておりますので、
建前はもう少し、後になります。
今回の講座は、
玄関引戸の両端の柱と鴨居の加工です。
先ず、柱に鴨居をしっかりと固定させるための
ホゾ穴を開けます。
鴨居の大きさが4寸×7寸(12センチ×21センチ)というサイズですので
こんな形になります。
11.23 工場加工 005.jpg
以前ご紹介した
薄い鴨居のホゾ穴とは随分大きさが違いますね。
手前に、薄く鉛筆で線が入ってますが
そのラインまで鴨居が来ます。
次に、この柱には建具が当る事になりますから
建具の厚みより少し幅の広い溝を掘ります
これは戸を閉めたときにその溝に建具が入り込み
隙間を見えなくする効果や
隙間風が入りにくい構造にするためです。
室内の建具にはしません。
このように、端材で何度か試し堀をして溝の幅や深さを確認します。
11.23 工場加工 015.jpg
11.23 工場加工 019.jpg
このような溝が二本の柱につきます、
もちろん、引き違いの戸ですから
互い違いにつく事になります。
11.23 工場加工 022.jpg
そして、次はこの柱につく鴨居です。
鴨居には建具が入り込む溝をつけなければなりません。
幅や、位置を何度も確認して溝を掘っていきます
11.23 工場加工 040.jpg
11.23 工場加工 041.jpg
さらに、玄関の戸の上には明り取りのための欄間が付きますから
そのための、溝も掘っておきます
11.23 工場加工 047.jpg
次に柱と鴨居を密着させてしっかりと固定するため
ボルトで引きますから
そのボルトの穴を開けます。
11.23 工場加工 059.jpg
最後に、鴨居が柱に取り付く面の加工をして完了です
11.23 工場加工2 001.jpg
ボルトを差し込む穴も出来てますね。
でも、よく見て見ましょう、
拡大してみますね。
11.23 工場加工2 004.jpg
お分かりでしょうか、
右側の溝が少し伸びてますね。
これは最初に、
柱に建具が当るところには
溝を掘りましたから、
その分奥へ凹んでます。
鴨居の溝がその分伸びてないと
柱と鴨居の間に
隙間が出来てしまう事になりますから伸ばしてあります。
ちょっとした隙間ですが
日本建築では昔から行われている事です。
最近の建材では
コスト削減のため伸ばさずに(加工が複雑になります)
直線状にカットしてしまいますから
隙間が出来ます、この隙間を埋めるため
そこに押し込む金属やプラスチックの製品を作ってます。
もう少し、見た目の美しさや
日本人が昔から持っている美意識やこだわりを
尊重していただきたいですね。
それでは、また明日。

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