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社長ブログケヤキの木の下で

2011年9月23日

昔の家なら、自然素材の家ならいいわけではありません。

おはようございます、
紙太材木店の田原です。
今日も快晴!
気持ちのいい朝です。
大雨があったり
台風があったり
今日のような快晴があったりで
なんとなくバランスが取れてます。
大いなる自然の前には
人は無力なところがあることをつくづく感じます。
自然と言えば
住まいに関わる仕事をしている者にとって
すぐに思い浮かぶのが自然素材
漆喰や珪藻土、無垢の木、和紙、石etc・・・
これらの材料を使って建てられた家は
質感もありますし、
手入れをした時の経年変化も
何年にも亘って楽しむことが出来ます。
ただ自然素材を使っている家だからと言って
アレルギーにならない
空気がきれい
健康住宅
と言うわけではありません。
新築住宅に24時間換気が法律で義務付けられてから
塩化ビニル製品の建材(ビニルクロスetc)
VOCを出す新建材への反動から
自然素材をを使えば
24時間換気など不要という意見や
昔の家では喘息やアトピーなどのアレルギーや
シックハウス症候群など無かったのだから
自然素材を使った家なら大丈夫
という考えが出てきています。
でも
ちょっと待ってください。
建材にはVOCの規制はありますが
家具や家電といった
建物が完成したあとに持ち込まれるものには
VOCの規制はありません。
自然素材がVOCを吸収してくれるという考えの人もいますが
吸収されたものはいずれ吐き出されるか
ある一定期間の後、
冷蔵庫の活性炭のように吸収しなくなります。
一時流行った抗菌グッズも使っているうちに
抗菌作用は失われます。
現代の家で
喘息やアトピーと言った
アレルギーに起因する症状の
根本的な原因が何かをつかまなければ
その対策は常に空振りです。
現代の住宅では
室内の空気質をいかに清浄な状態に保つかが問題であって
自然素材だけではその対策になりません。
50年前、60年前の家を作っても同じ事です。
ダニやダニの糞、カビといったアレルゲンは
自然素材を使っていれば発生しないわけではありません。
むしろ余分な化学物質がありませんから
彼らにとっては好都合かもしれません。
気密、換気、断熱、冷暖房システム
これが一番大事です。
それでは
皆さん、また明日。

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