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社長ブログケヤキの木の下で

2023年7月21日

水災


おはようございます、

紙太材木店の田原です。
湿度が88%でも、気温が23度。
事務作業なら快適な環境と言えます。
東海地方は梅雨が明けたようで
水害リスクが少し下がりました。
今度は台風の季節。
日本各地で水害が毎年のように発生しますが
この国に住んでいる以上、
付き合っていくしかありません。
私の住んでいる地域は
ハザードマップで見ても
現在は水害の心配はありませんが、
子供の頃大雨で床下浸水し
通り土間の下駄が浮いていたのを
覚えています。
水害の可能性のある地域に住んでいる方は
家を建てる前なら、
できるだけ地盤を上げて
建てることをお勧めします。
そうは言っても土地から購入となると、
限られた予算の中での
土地選定、そこに地盤の嵩上げ
プラス地盤補強となると、
分かっていても
できることが限られてきます。
40年ほど前
お隣の美濃加茂市で水害が発生しました。
木曽川と飛騨川の合流地点に立地してますから
両水系で大雨が降ると、
合流地点のダムは放水せざるをえません。
その結果旧中山道の通りは
1階天井近くまで浸水しました。
当時の家はほとんどが、
畳か合板フローリングが
根太に直接貼り付けてあるもの。
床上浸水しても
畳とその下の板をめくれば、
床下の骨組みが出てきて
中に入った汚泥を取り出すことは
比較的容易でした。
合板フローリングの場合も同様です。
ただ、最近の住宅の場合
1階の床には厚物合板が打ち付けてあり
その上からフローリングです。
もちろん、床下には断熱材が入ってます。
床上浸水した場合の補修方法は
床をめくって
汚泥を取り出し
水で洗って、消毒薬を撒き
乾燥させる。
言葉では簡単ですが
実際するとなると
容易ではありません。
40年前の美濃加茂の水害では
(美濃加茂と坂祝で1500戸が床上浸水)
会社から2x4の住宅の補修に行っています。
私自身行っていませんが、
OBの社員から
どうやって補修したかを聞きました。
8畳間なら4か所くらい
根太を避けて床に穴を開ける
根太ボンドと釘で
合板は根太に密着しているので
剥がすことができません。
床下は束に斜材と根がらみが
取り付けてあり
そのままでは動けないので、
それを床下に潜って取り除きながら
汚泥を袋に詰める。
この作業は床下で横になって行うことになります。
つまり汚泥を取り除いて
そこに横になって…
真夏にカッパを着ての床下作業。
25ミリほどの床断熱材は裏から剥がす。
25ミリなので比較的容易に剝がせたとか。
防湿コンクリートが打ってあるので、
汚泥がちゃんと取れたかどうかは確認できる
水洗いして
その水を出して(これも大変)
薬剤散布。
壁は1mの高さでPBをカット
中の断熱材を取り出す。
(床上70センチほど浸水)
床下も壁もこの状態で
1週間から10日ほど乾燥させ
その後復旧工事。
現在の住宅の作りとは
異なっている部分もありますが、
床上浸水した場合の補修工事の流れは
ほぼ同じでしょう。
ただ、床に穴を開けて
床下に潜って汚泥撤去と言うのは、
現在では恐らく誰もしないと思われますから
床は大引きを除いて全面撤去でしょうか。
考えただけでも
大変な作業だと想像できます。
火災保険に入っていても
保険の契約内容によっては
支払いが制限されているものもあります。
建ててしまった後の対策は
保険しかありませんから
契約内容を十分確認する必要があります。
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