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社長ブログケヤキの木の下で

2013年12月12日

建築雑感

おはようございます、
紙太材木店の田原です。
相変わらず落ち葉はどこにあるのか
掃いても掃いても店先に集まってきます。
いわゆる吹き溜まりで
朝起きると店先は?!という感じです。
さて、最近の木材業界、住宅業界の動向
はっきり申し上げて異常です。
消費税の関係で
来年4月までに完成をしなければならない建物
(完成がそれを過ぎると税金が8%)
9月以前の契約で4月すぎても税金は5%のままの建物に分かれますが
3月末完成の建物は
今が着工、上棟のピークで
その数がびっくりするほど多い
新規の物件では
木材資材の入手に通常では考えられない期間がかかります。
職人の数も圧倒的に不足しています。
全国の大工さんの人数は20年前のバブル絶頂の頃に比べて半減してますから
足りなくて当然です。
なぜ大工さんや左官屋さんを初めとする
家を建てるための職人ががこんなに減っているのかを
行政も業界も考えなくてはなりません。
生産性やコスト優先では
次の代を継ぐ職人の育成はできませんから
数が減るのも当然で、20年後、
今建てた家のリフォーム、増築や改装は誰がするんでしょう
大手のハウスメーカーは生産性優先で
作り手である職人を育成してきませんでしたから
大いに責任があるところです。
職人の親方が若者を育成するのに最低3年~5年はかかります
日本の社会システムでは
その間、技術は半人前でも給与は1人前出さなければなりませんから
一人前になるまでは親方の持ち出しですが
その親方に出される手間代が親方一人分しか出なければ
どの親方も若者を育成することはありません。
職人の育成には
社会システムの変革も視野に入れなければなりませんから
行政や政治の介入が不可欠で、
そのためには大手のハウスメーカーや設備機器メーカーの力が必要です。
圧力団体としての存在だけでなく
日本の建築文化を継承するためにも
国や業界を巻き込んだ
職人育成の仕組みが必要です。
さもなければ
20年後、30年後
日本の木造建築文化を継ぐ職人が誰もいないということにもなりかねません。
設計士や営業マンだけでは家はつくれません。

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