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社長ブログケヤキの木の下で

2015年8月21日

省エネ基準  目標基準をどこに置くか

おはようございます、
紙太材木店の田原です。
雨が降って少々涼しくなるのはありがたいのですが
気温が下がっても湿度は上がって蒸し蒸しするは
工程の組み換えも頻繁に行わなければならず
ありがた迷惑といったここ数日です。
さて、昨日
経産省と国交省の省エネに関する委員会(公開)が開かれたようで
エコワークスの小山さんがFBで触れてますのでかいつまんで紹介します。
検討されたテーマは住宅性能の
1.エネルギー消費性能基準
2.誘導基準
3.住宅トップランナー制度
この3つが話し合われています。
簡単に言うと
建築物省エネ法の具体的な基準や運用方法の話し合いがスタートしたということです。
これから議論を積み重ねて
10月頃にパブリックコメント、
12月頃に政省令や告示として公布されます。
ということで
大手のHMから地方の工務店あるいは資材関係者など
住宅に関わる利害関係者が勢ぞろいして
国の基準を決めて行くわけですが
このような委員会も政治と同じで妥協連続で
ひとつの案が(基準)が出来上がります。
つまり、国の基準と言うのは利害関係者の誰もが妥協できる
最低基準を示すに過ぎないということを理解しなければなりません。
しかし、農耕民族の性か
お上の言う基準には極めて従順である国民性がありますから
その最低基準が逆に目標基準になってしまう傾向があります。
住宅性能の基準で言えばそれが「次世代省エネ基準」
最低基準なのにこんな名称ですから
誤解されても仕方がありません。
基準を作った坂本先生も
あれはネーミングが失敗だったと言ったとか。
別の言い方をするとすれば
「次世代最低省エネ基準」とすればわかりやすかったはずです。
ということで
国の基準はあらゆる利害関係者の妥協で成立しますから
目標基準というものが出てきようがありません。
耐震性もそうですが
最低基準が決まり、
その基準が浸透した頃に
新たにワンランク上の基準(最低基準)を決めるというように
民主主義国家の手続きを踏みますから
それはそれは時間がかかりますし無駄も多くなります。
前の基準で建てられた建物は残念ながら現行の基準以下ですから
費用をかけて取り壊すか、補強するかしかありません。
地震国の日本で世界一厳しい現行の耐震基準を作るのでさえ
50年、60年かかっています。
住宅の省エネ基準の作成に国がそれだけ時間をかけるかわかりませんが
今の様子を見ていると
そんなに時間をかけるつもりはなさそうです。
ZEHロードマップ検討委員会の動きを見ているとそれがわかりますが
これから住宅を建てようと検討されている方は
ゆめゆめ最低基準を目標基準と誤解しないようにしなければなりません。
目標基準をどこに置くか
上の表をご覧になると見えてくるものがあります。

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