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社長ブログケヤキの木の下で

2016年8月18日

川辺の家Cの焼き杉作り

おはようございます、
紙太材木店の田原です。
今週、断熱構造見学会を開く川辺の家C
外壁の下半分は焼き杉板、上はガルバという構成
昨年MOKスクールの研修で行った倉敷
町中のいたるところで焼き杉が使ってありました。
細い路地の相向かいになる両側の壁は漆喰と焼き杉板

よく見ると
右の壁は長さが2m程度の板を縦に重ねてあります、
間に水切り板金も無く、重ねるだけ。
京都の町家の妻側の壁にもよく見られる手法で
水の侵入を防いでいます。
腰下を板張りにするのは
雨の跳ね上がり対策や
容易に張り替えられるメンテナンス性
それに漆喰よりも安く上がる経済性などがありますが
もう一つのポイントは防火


ということで
今回の川辺の家C
住まい手のご主人のたっての希望で焼き杉を使うことに
作り方はYou Tubeなどで検索すると出ていますが
直前に燃やし系の安井昇さん(桜設計集団)のfbにも記事が出ていて
参考にさせていただきました。(安井さん、防火の大家です)
火元はブロックでこんな形で作ります。

火元の上に立ててしばらくするとこんな具合

ブロックで火元を作り
三角形にした杉板をのせるだけ
三枚の杉板は針金2ヶ所で固定
煙突状にして火元に置きます。
火元の強さにもよりますが
早ければ30秒、遅くても1分半で写真のように炎が噴き出します。
最初に置いてからの燃焼時間は3分から4分程
途中で一度ひっくり返します。
炎が噴き出ると
あっという間に燃えてしまうのではという不安感が出てきますが
そこをじっと我慢
焼き終わったらすぐにバラシて
ホースで水をかけます。
水をかけないと燃焼が進みますし、
反り返って曲がってしまいます。
焼け具合はこんな感じ


横から見ると
それなりに燃焼が進んで炭化した層ができています。

燃焼速度は材の厚さにもよりますが
15ミリの板だと1分で1ミリ弱
(厚くなるほどゆっくり燃えます)
大量に水をかけて桟木を挟んで出来上がり

使う量は200枚ほど
一人でも時間をかければ十分できますが
何しろ暑いのと熱いのが重なってへろへろ状態
真夏の炎天下でする作業ではありませんが
ビールは美味しくいただけました(^^♪
残りは後日、涼しい朝からの作業で仕上げました。
次回はこの焼き杉の防火性能について検証してみますね、
お楽しみに

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