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社長ブログケヤキの木の下で

2017年4月24日

なぜ住宅雑誌はデザイン重視の紙面をやめないのか?


おはようございます、
紙太材木店の田原です。
今朝は10度の美濃地方、快晴の予報ですが
事務所は10度では寒いので
マキコに働いてもらってます。
毎月、日本中で住宅雑誌が発行されてます。
季刊のものも含めると
書店の住宅コーナーにはかなりの種類の住宅雑誌が並ぶわけで
新築を検討される方はほぼ皆さん数種類の雑誌を購入されているはずです。
最近の住宅雑誌業界は以前にもましてデザイン重視な紙面づくり
勢い、掲載されている住宅の写真も
あの手この手でくふうしてありますから
それなりに楽しませてくれます。
前先生の5年以内に新築した先輩家族1000人のアンケートによると
建てる時に何を重視したかの上位5つは
1.間取り
2.耐震性能、構造
3.冬の暖かさ
4.デザイン
5.価格
住んでみて何に満足しているかの上位5つは
1.耐震性能、構造
2.間取
3.デザイン
4.劣化対策、設備更新性
5.自然光利用
住宅雑誌では建てる時に重視されるデザインがわかりますが
それ以外の項目では
間取は平面図が掲載されていれば確認できますが
最近は個人情報の関係もあって載せていない雑誌が多い。
耐震性能、構造は建物のデーターが詳しく書いてあれば分かりますが
耐震等級が何等級なのかすべて掲載されているケースはありません。
冬の暖かさも紹介データに断熱材の種類が出ている程度で
これまたわからない
価格も掲載されている住宅がいくらなのかは不明なケースが大半
注目していただきたいのは
建てる時に重視した
「冬の暖かさ」が
住んでみて満足している項目上位5位以内に入っていないこと
建てる時に重視して十分検討したはずなのに入っていません
これは6位になってます。
ちなみに「夏の暑さ」は建てる時の検討順位は7位ですが
住んでみての満足度は11位で
これまた順位をさげています。
冬の暖かさや夏の涼しさにこだわったはずなのに、満足度はいまひとつ・・
確かに住宅雑誌をみればデザインの傾向は分かりますし楽しいです。
購入前の検討項目や購入後の満足度にもかかわってきますが
その家に住み生活するということは
写真で見たデザイン上の空間の中で生活するということではありません。
住宅雑誌ではデザイン以外はほぼ何もわからないのが実情です。
それにも関わらず、新居での充実した生活を提案すべき立場の住宅雑誌が
デザインだけの提案になっているのはなぜか?
それは「百聞は一見に如かず」言葉よりも視覚に訴えることのほうがはるかに効果がありますし、購買部数にも大きく影響します。
写真をなくせば住宅雑誌の存在価値もなくなってしまいます。
加えて、何社も同時に掲載するのですから
数字で明確に違いが出る項目は建築会社側としては載せたくない
編集側がそれを条件にすると建築会社が掲載してくれない
住宅雑誌はデザイン的な役割は十分果たしています。
多くの新築検討者は初期検討段階では住宅雑誌に大きく依存しているのが現状で、住宅雑誌にプラスしてネットでの情報収集がメイン。
断熱や気密の専門的な資料を検討することはあまりありませんから
新築検討者に対する住宅雑誌の影響は非常に大きなものがあります。
住宅雑誌もデザイン重視の紙面構成から
実際の住宅の選び方つまり
住んだ後の満足度が向上するような住宅の選び方、建て方に
軸足をもっと移しても良いのではないでしょうか。
そのためには性能を数値で表す、あるいはビジュアルに訴え、
誰でも見ればわかる資料を作る必要があります。
紙太材木店ではいつでもお見せすることができます。

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