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社長ブログケヤキの木の下で

2019年2月4日

今渡の家の荏油塗り

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おはようございます、
紙太材木店の田原です。
路面は濡れてますが
快晴の美濃地方
今日は暖かくなるとの予報です。
今渡の家は本日、荏油塗りの予定
最近は蜜蝋ワックスと言うお洒落なネーミングのものもありますが
無垢の木の仕上げに荏油を塗るのは飛騨や美濃では当たり前でしたが
西濃ではそんなの知らないという大工さんもいて
地方によってばらつきがあるようです。
米ぬかを袋に詰めてそれで磨くというのもありますが
それはそれでかなりの手間がかかります。
紙太材木店で使用しているのは太田油脂の匠の塗油
子供の頃は近所の豆腐屋さんが醤油や油も売っていて
荏油も一升瓶に入って売っていました。
値段も今から考えると信じられないお安さでしたから
今の値段を見ると複雑な気持ちがします。
蜜蝋ワックスと言うのは
この荏油に蝋を混ぜて溶かしたもの
冷えるとバター程度の硬さに固まります。
商売柄、蜜蝋ワックスは自分のところで造りますが
荏油を温めてそこに蝋を入れるだけなので簡単に作れます。
紙太材木店では荏油と蜜蝋ワックスを使い分けていて
床やサッシの窓枠、建具は荏油
家具系のものは蜜蝋ワックスにしています。
室内の木部は基本的に無垢の木を使用しますから
経年変化の美しさを出すには必須のアイテム

​​大福町の家​​
上の写真は吹抜けの手摺
無垢の木の手摺に荏油を塗っただけですが
この色と艶になるには時間が必要です。
と言ってもせいぜい1.2年のことですから
新建材で、中は段ボールを圧縮して固め
仕上げにオレフィンシートや塩ビのシートが張ってあるもの
あるいは塗装をしてウレタンが塗って仕上げてあるものより
自然な仕上がりになります。
せっかく無垢の木を使うのですから
その良さを十二分に引き出すにはこの荏油は欠かせません。
上の荏油
1L缶はそれなりのお値段がしますが
小口のものも売ってますので
一度お試しになってはいかがでしょうか。
使い古した布巾にしみ込ませ、べとつかない程度に塗るだけです。
手についても石鹸で洗うだけで簡単におちます。
無垢の木であればOKですが
既にウレタンや塗料で仕上げてあるものはNGです。

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