社長ブログケヤキの木の下で
2024年10月23日
住まいの外観 時と共に変化したいのか、そのままか
- おはようございます、紙太材木店の田原です。
今日は一日、雨模様の美濃地方。
雨に濡れたケヤキの落ち葉の掃除が・・・
- 紙太材木店では木製のガラリ戸を使うことがよくあります。
日射の遮蔽や外からの視線を遮れますし、
横桟に隙間がありますから
閉めていても中からは外の様子がよく分かります。
鍵もかけられますし、
横桟を太くすれば飛来物対策にもなって
一石二鳥以上の優れものです。
このガラリ戸
使っている木はピーラーと言う目の詰まった米松。
米松の松の字の前にある米はアメリカの事で、 - 輸入材です。
お分かりのように円安や資材価格の高騰で、
昔(20年ほど前)の価格を知っている人間には
びっくりな価格になってます。
一昔前の住〇林業の和風の家の
破風や鼻隠しには定番のように使われていましたし
建築家の伊礼さんが設計される家でも
破風や鼻隠し、戸箱などで
数多く使われていますから、
ご存知の方もあると思います。
- ピーラーの値段が高くなったのなら
桧や杉など他の木ではと
お考えになるかもしれませんが、
ピーラーと同じような色にしようとすると
桧は油分が多いので着色が難しいんですね。
杉は色は付くのですが同じような色にはならない。
桧や杉は経年変化で
灰色や濃い茶色に変色していきますが、
ピーラーはキシラデコールなどで着色すると
杉や桧のような変化にはある程度時間がかかりますし、
塗り直せば更に伸びます。
建築当初の外観の配色イメージを
ある程度の時間持たせることができます。
- 壁を漆喰やソトン壁のような
塗り壁やガルバリウムにして、
破風や戸箱をピーラーなどで仕上げると、
板張りなどの家に比べ
外観の経年変化による
配色の変化はとても少なくなります。
つまり相当な期間、建築当初と同じような
外観を維持できることになります。
それをどう捉えるか?
ある意味それはスタイルとでも
言っていいでしょうか。
- 時と共にご自宅の外観が変化していくを楽しみたい方
いやいや
建てた時のイメージを出来るだけ長く保ちたい方
もちろんピーラーをキシラデなどで着色せず
そのままであれば、経年変化は速くなります。
スタイルは人それぞれですし
選択肢も色々あります。
そのままがいいか
自然な変化がいいか
自然な変化がいいけど
それは少しゆっくりがいいか
ご夫婦でも違いますし、
今のあなたと10年後、20年後のあなたでも違います。
そして板張りなどで経年変化する外観も、
30年を経過すればその後は落ち着きます。
自然なものに人工的な着色をすれば、
紫外線の影響で必ず変色し劣化しますから
それを維持しようとすれば手間とお金が必要です。
どうするかは
財布とも相談する必要がありますから、
設計者も含め慎重に考える必要があります。
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