社長ブログケヤキの木の下で
2013年10月9日
川辺町の耐震改修工事
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
先月から始まった川辺町の耐震改修工事
屋根、外壁、2階がほぼ終わり
先週から1階の解体工事が始まりました。
30年以上も前の建物の耐震強度を上げて
同時に間取りや水廻りなどの設備も一新、
同時に断熱改修も行う工事です。
写真を見てもお分かりの通り土壁です。
土の壁は柱より厚くありませんから
柱に横残を打って
表面にベニヤ板が貼られる大壁工法では
土壁との間に3cmほどの隙間ができます。
家の構造上この隙間の空気は床下の空気、
天井裏の空気、屋根裏の空気と一体となります。
ベニヤ板の厚みはせいぜい5ミリほどですから
室内で幾らストーブを焚いても
5ミリむこうは外気。
寒い・・
のは当たり前
洋間にするとこのように大壁工法となりますが
和室であればこの土壁に
直接漆喰を塗ってそれでお仕舞
壁のあいだを外気が通ることがありませんし
土壁自体に質量があって蓄熱しますから
このような家での両者の体感温度は
恐らく一定時間ストーブを付けていれば
和室の方が蓄熱し
暖かく感じられるはず。
今回のように
水廻り(キッチン、浴室、トイレ)
間取り、耐震補強、断熱改修、屋根、外壁という大掛かりな工事では
費用もそれなりにかかりますが
一部屋だけの断熱改修もできます。
それも大壁を全てめくってしまうのではなく
一部カットして補修するだけで
土壁の洋間は随分暖かくなります。
もちろん、生活スペースである
リビング、キッチン、ダイニングをまとめて断熱改修することも可能
これからのリフォームは
見えない空気や熱をどうするかを
設計者や工務店は問われます。
ヒートショックで亡くなる人は年間1.7万人
交通事故で亡くなる人の4倍も多く、
10万人当たりの死者は先進国中最悪の数字で突出して悪い。
住宅の室内環境がいかに劣悪かを示しています。
新築そっくりにするだけでは
責任を果たしたことにはなりません。
PS
断熱材を入れればいいというわけではありません、
念のため。
Category
- 家づくりのたいせつな話(513)
- 雨漏れ(25)
- 高性能 省エネ(413)
- 温熱環境(207)
- 雑記(252)
- 新住協(新木造住宅技術研究協議会)(36)
- 室内環境(36)
- MOKスクール(28)
- 紙太材木店の考え(91)
- 建築巡礼(36)
- レイモンド(3)
- 耐震のこと(32)
- 手仕事 道具 機器(93)
- 断熱のこと(88)
- イメージ 仕上がり(72)
- 暮らし(176)
- 古い民家の再生(80)
- 経年変化(7)
- イベント情報(27)
- 換気(25)
- 結露(29)
- インテリア(20)
- メンテナンス(6)
- 紙太材木店の仕事(2)
- 素材(66)
- サッシの性能(51)
- 料理(141)
- 室内環境と健康(15)
- 庭造り(2)
- リフォーム(55)
- 現場レポート(184)
- 性能とデザインのバランス(17)
- 耐久性(3)
- 住宅医 ぎふ木造塾(22)
- 造作家具(25)
- 本の紹介(40)
- ZEH(3)
- 百年の家プロジェクト(45)
- 薪ストーブ(48)