社長ブログケヤキの木の下で
2016年3月23日
本当は換気されていないかも 24時間換気
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
今朝は4度の美濃地方
まだまだ朝は寒いのですが
日中は上着なしでも気持ちよく過ごせます。
昨日は可児の家の換気装置の設置
24時間換気システムと言っても
一般の方はほとんど興味を示してくれません(^_^)
まぁ、それが普通なんですが
これから性能のよい家に住みたいと思われる方は
そういう訳にはいきません。
暖かい家に経済的な負担が少なく住みたいと思うと
断熱材だけに意識がいきますが
換気がとても大事です。
日経ホームビルダーという
住宅系の会社向けの雑誌があります。
今月号に
「24時間換気があるのに換気不足」
という記事があります。
一般人向けではなく、
業界向けの雑誌なのに
このような内容の記事が出るというのは
実務者である設計者、現場監督、あるいは営業担当者なども
実は24時間換気なんて
壁付けの換気扇が何個かついていればいいと考える人が大半だから。
記事を簡単に説明すると
築2年の新築住宅
2階の寝室の床がぬれるというもの
日経ホームビルダーより転載
クロゼットや階段の壁付けの24時間換気扇が動いていても
寝室の給気口からは空気が入ってこない状態
クロゼットの換気扇は1時間に31m3も排気するのに
設計で計画された本来空気が入ってこなければならない
寝室の給気口からは全く入ってない。
理由は簡単、換気扇の近くにある隙間から
空気が入ってくるので
ちょっと離れた寝室の給気口からは空気が入ってこない
(ショートサーキットと言います)
つまり気密が取れていない家なんですね
記事によると
気密測定をしてみると
C値は1.9だったとか。
床がぬれたのは
2階のフローリングと1階の天井のあいだの空間(1階の天井裏)に
床下の冷たい冷気が入り込んで
フローリングを冷やしたから。
そこに親子三人から出る水蒸気が換気されない状態で存在するので
結露を起こしたというもの。
30年前の家ならともかく
築2年の新築住宅
床下から1階の天井裏に冷気がいくの?
と思われるかもしれませんが
空気の流れを意識した工事をしなければ
残念ながら今回のようなことがおこります。
北欧のある国では
ローンを貸し出す銀行が
そのローンに見合う資産価値のある家かどうかを完成後に検査するとか
もちろん、換気装置がちゃんと機能しているかどうかということも。
給気口からの風量を検査すれば簡単にわかります。
このケース、北欧だったら起こりません、
そもそも、引渡しの時にローンが下りないことが考えられます。
日本の完了検査は24時間換気扇が設置してあるかどうかの検査
機能しているかどうかの検査ではありませんから
今回のようなケースだけでなく
給気口から空気が入ってないところは
恐らく相当数あると思われます。
最近は通風を意識した家というのが流行りで
一般の方だけでなく実務者も通風があればいいぐらいに考えているケースがありますが
通風と換気は全く別物
そもそも、花粉の季節や
冬に通風を意識することはほとんどないはずです。
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