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社長ブログケヤキの木の下で

2018年9月7日

台風被害について


おはようございます、
紙太材木店の田原です。
しばらく雨が続きそうな天気ですが
台風被害に遭われた方の応急修理は
何とか昨日までに終えることが出来ました。
田舎ですからJAの火災保険に加入されてる方が多く
川辺町のJAだけで昨日までに60件の相談があったとか。
他の保険会社も含めるとこの地域だけで相当数の被害が出ているようです。
多くは瓦が飛ばされたり、浮いてずれたり、
飛んだ瓦が屋根に当たってその部分の瓦が割れたり
樋が飛ばされたり、塀や樹木が倒れたりと言うものです。
上の写真は今回の台風で一番被害の大きなもので
高台の南の縁に立地する住宅の屋根で、工事中のものではありません。
杉皮が敷かれ、その上に瓦を固定するための土が団子状に置いてあります。
いわゆる、土葺き瓦屋根と言うもので
古い住宅の瓦屋根はほとんどがこの方式ですが
現在では屋根が重くなることによる耐震性の問題や、
台風の時に瓦が飛ぶこともあることなどから、
ほとんどこのような施工はされていません。
瓦が飛んだり、浮いたりするのは三角形をした屋根の風下側に多く発生します。
飛行機が飛ぶのは翼の上面の気圧が低くなって揚力が発生し重い機体を持ち上げますが
瓦が飛んだり、浮いたりする理屈も同じで
三角形の頂点の風下側は気圧が低くなって揚力が発生して瓦を持ち上げているからです。
ですから南向きの家では瓦が飛ぶのは北側の屋根になります。
上の写真のケースは南面の屋根なので
揚力で飛んだのではなく
その立地から強い風に吹き飛ばされたというところでしょうか。
綺麗に全部飛んでいるのは
ひところ流行ったコーキングで瓦同士をくっつける工事がされていたためです。
土葺き瓦のズレを防止するというのがウリで訪販業者の得意技
古い団地ではよく見ます。
さて、問題は
屋根は4mx7mほどの広さで
そこに葺いてあった瓦が全て飛んでいるわけで
道を挟んだ風下側の3軒の家を直撃しています。
幸いけがをされた方はいないようですが
住まい手の方の心労は相当なものがあります。
このようなケースでは火災と同じく
被害を受けても自分自身の保険で対応することになりますが
ご近所ですし今後の事も考えるとそれなりの対応が求められます。
火災では火元にならない対策が求められるように
今回の瓦のように対策の取りようのないものは仕方がありませんが
台風の時は飛来しそうなものの固定は十二分にすることが求められます。
この細い木がどうやったらトタン屋根を突き敗れるのか
風の力は想像を越えるものがあります。

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