社長ブログケヤキの木の下で
2017年6月16日
住宅性能の時代の設計者の悩み
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
この写真は後日再掲載します。
昨日は三澤康彦氏のお別れ会
4時に始まった会は8時を過ぎても多くの人が残り
そこかしこで建築談義をしていました。
木造建築の種を多くの人の心に植えて去って行かれました。
その建築談義の中で増えてきたのが性能に関すること
半分以上の出席者は建築家や設計者ですが
伊礼さんや堀部さんといった日本を代表する建築家も
最近は温根環境を随分意識されていますし
堀部さんなどは地方の温熱の研修会にも参加されるほどで
逆に周りの人間が、あの堀部さんが来ている、と驚くほどです。
デザインが優れて、性能も確保できれば鬼に金棒ですが
問題は施工
設計者は図面や施工図では断熱材が入った壁
気密シートが張られた壁は書けますが
実際にそれらを取り付けるのは大工さん
大工さんに指導するのは現場責任者である現場監督
設計者は現場を監理しますが
大工さんも現場監督も設計者も誰も実はきちんとした断熱材の入れ方や
気密シートの貼り方を知っていなかったら?
本で読んで勉強していても実地の経験がなかったら?
実はよくあるケース
問題は設計者がきちんとした断熱材の入れ方や
気密シートの貼り方を知らないことが多いこと
この地域の設計者できちんとした気密シートの貼り方や
断熱材の入れ方を知っている設計者はほとんどいないのが実情
熱心な工務店の監督やそこで経験した大工さん達が知っている程度でしょうか。
建築談義の中での話も
設計者の悩みはきちんと断熱、気密が取れる工務店の数が少ないこと
いくら図面に書いても、燃費を計算しても
工務店や大工さんの施工がお粗末ではその通りになりません。
教科書には通り一遍のことしか書いてありませんし
実地までしてくれる研修は滅多にありませんから
こればっかりは経験がものを言います。
上の写真は本荘中ノ町の家、
壁の外にも断熱材を取り付ける付加断熱
内部の断熱材と合わせると
壁の断熱材の厚さは22cm
真夏に構造、断熱見学会を開催する予定で
近々、HPに開催予定日を掲載しますので
ご興味のある方はお訪ね下さい。
西方流に言えばQ値1.3以下なら真夏でも洞窟のような涼しさです。
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