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社長ブログケヤキの木の下で

もう一度欲しいか?

 

 

  • おはようございます、紙太材木店の田原です。
    快晴で23度、93%の朝です。
    湿度が高くても、気温が23度だと快適ですね。
    もう1度下がって22度になると
    不快指数も「快い」に変わります。
    寝る時はそろそろエアコンから窓を開けての
    通風に切り替える時期で、ナイトパージと言います。

 

  • 最近、隈研吾さん設計の広重美術館​が話題です。
    築24年、屋根の木材が傷んで
    改修費用が3億円必要とか。
    屋根を覆うように杉材が取り付けてあり、
    風雨にさらされた木材が
    腐朽して見るも無残になっています。
    隈さん曰く
    当時の防腐剤の質が低かったから・・・
    木材は雨に当たれば
    防腐処理をしてあっても、
    長い短いはあっても
    いつの日にかは朽ちていきます。
    逆に言えば、雨に当たらなければ
    100年でも200年でも大丈夫。

 

  • 一般の方の住まいで
    建物の外部で木材が使われ、
    目で見えるところは
    板張りの外壁、
    デッキ、
    玄関ポーチの柱や梁
    破風や鼻隠しもあります。
    デッキを除いて、
    軒や庇があって真上からの水滴は
    木部にはかかりませんから長持ちします。
    もちろん雨は真上だけからではなく、
    風が吹けば横からも吹き付けますから
    水に濡れます。

 

  • 長い年月(50年以上)の間には
    交換や補修も出てきますが
    新築で建てられた方は
  • それほど心配する必要はありません。
    ただ、最近はやりの軒ゼロの家は
    壁も含め雨にあたる頻度が格段に増しますから、
    軒ゼロで建物の外部に木部が出るような設計は
    お勧めしません。
  • それを隈さんがされたので
    批判的な意見が出ているのですが、
    24年で3億円なので
    毎年1250万円を積み立てていれば
    何とかなったのかもしれませんが、
    いきなり3億となるとやはり大変です。
    住まいも同じで
    リフォームも含めメンテナンスには
    30年間で400~800万くらい
    かかると言われています。
    30年以上の耐久性のある設備機器はありませんから
    エアコンx3台やIH
    食洗機に換気装置
    ウォシュレットや冷蔵庫なんてのも含めると
    設備機器だけでかなりの金額になります。
    外れの機器ならその間に2回交換なんてことも…

 

  • 対策は積み立てですが、
    機能が複雑で高価な設備機器が本当に必要か?
    15年後の交換時期に
    もう一度それと同じものが欲しいかどうか、
    立ち止まって考えても損はありません。
    30万円のトイレと
    10万円のトイレ
    2台で差額が40万あれば、
    断熱材を厚くしたり
    サッシを樹脂やトリプルにすることも可能です。
    設備機器はある意味消費財ですが
    住まいは消費財ではありません。
    かけるべきお金は限度がありますから
    どこに使うかじっくり考える必要があります。

 

  • 雨がかりのデッキ修繕は
    傷んだところから順次張替えが原則。
    我慢できなくなるまで
    放置して一挙にしようとすると、
    費用も時間もかかります。
    一枚二枚程度でしたら、ご自分でもできます。
    でもその前にデッキも
    なるべく雨に当たらないような設計が大事です。

 

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断熱改修が必要なわけ

 

  • リノベーション時には断熱気密改修

 

  • おはようございます、​​紙太材木店の田原です。
    先日お知らせした
    クローズアップ現代の家が暑すぎる問題
    業界関係者は随分見ていたようですが、
    一般の方にこそ見ていただきたい内容でした。
    視聴率も高かったようで何よりです。

 

  • 断熱改修の良さを工務店や設計者が伝えても、
    売り込みと取られてなかなか伝わらないのが
    現状ではないでしょうか。
    その意味で断熱改修を実際に経験された
    一般の方の意見はとても貴重です。
    もう一つ、伝わらない理由の一つが
    断熱改修しても
    費用をかけただけの効果はないのではないか
    そう思ってる方も多くおられますし、
    半信半疑というのが実情でしょう。
    なぜそうなるかと言うと
    自分の住んでいる家にも
    壁や天井に断熱材は入っている
    なのに暑いし寒い
    だから、断熱材なんてそんなに効果は無いし
    ある意味気休めでしょ
    少しの間、暑さ寒さを我慢すれば何とかなる
    自身の体験や経験から
    そう感じてしまいますが、
    断熱材が入っていても暑い寒いの理由は
    断熱材の量が足りない(厚さが薄い)
    サッシがペアガラスでも枠はアルミ
    (結露する断熱性能の低いサッシ)
    隙間風がどこからともなく入ってくる
    (気密が取れていない)
    年齢が50代、60代の方で、
    30代の頃に建てられた家の多くは上記に該当します。
    骨組みである構造体の柱や梁は
    築30年程度では問題ありませんから、
    断熱改修をすればまだまだ住めますし
    次の世代も住むことができます。

    暑さ寒さと言った
    身体的なストレスからも解放されます。

 

  • 新住協の技術資料や
    BISのテキスト
    自立循環型住宅への設計ガイドライン(改修版)
    等でわかるように
    断熱改修の技術は、既に確立されています。
    紙太材木店(CatsReform)のリフォーム工事で
    8月の補助金申請の件数は8軒
    そのうち窓リノベ等
    省エネに関するものを合計すると13項目
    総額は200万を越えます。
    もちろん窓だけでなく、
    断熱材を厚くすることにも補助金は出ます。

 

  • まだまだ、我慢して省エネ
    我慢して節約をされている方も多くいますし
    涼しい家、暖かい家は
    贅沢と考える方もおられます。
    ただ、その我慢や節約で
    健康を害してしまっては元も子もありません。
    暑い家、寒い家の断熱改修は
    贅沢でもなんでもありません。
    住まいが持つべき基本的な性能が、
    欠けている家と見るべきです。
    国の政策や基準の低さ
    建築業界の怠慢
    そのしわ寄せが及んでいた住宅です。
    その欠けている性能をきちんと直すのですから
    誰からも
    後ろ指を指されることはありません。
    迷っている方は
    誰でもいいという訳ではありませんが、

    工務店や設計事務所にご相談ください。

 

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家が暑すぎる問題 NHK

 

 

  • おはようございます、​紙太材木店の田原です。
    今朝はまだ雨模様。
    昨夜もそれなりに降りましたが、
    今回の台風の直接的な影響は
    私の住んでいる地域ではありませんでした。
    ただ、日本中どこでも
    台風や地震の可能性はあるわけで、
    日頃の備えが大切と実感した次第です。

 

  • 予報ではまだこれから35度を越える日があるなど
    残暑が厳しいようですが、
    温暖化の事を考えると
    残暑というより夏が長期化している・・・
    多くの方がこの夏を過ごしてみて、
    改めて地球温暖化を
    実感したのではないでしょうか。
    個人でできることは
    小さなことかもしれませんが、
    大勢がすれば大きな流れになります。
    環境に負荷をかけない生活は
    小さなことでも実践することが大切かと。
    ただ、それはそれとして
    喫緊の問題は
    夜、暑くて寝られない
    あるいは
    エアコンで冷房していても2階にはとてもいられない
    そんな家は日本には数多くあります。
    実は、まだそんな家も建て続けられています。

 

  • 今夜、NHKのクローズアップ現代はテーマが
    「家が暑すぎる問題」
    東大の前先生やPHJの森さんが出演します。
    お二方が出演なので、
    それなりの対策や原因の解説があると思われます。
    今暑い家住んでる方には
    断熱改修や
    暑さ対策の改修のヒントになりますし、
    これから家を建てようとする方には
    なぜ暑い家になるのか
    そうならないために
    どうしたらいいか?が理解できると思います。

 

  • 一般的に
    天井や屋根の断熱材の厚さは、
    壁の断熱材より厚くなっています。
    一昔前(80、90年代)
    断熱材が入っていると言っても
    壁も天井も、グラスウールで5センチ程度の時代
    次が(2000年代)
    壁5センチ、天井10センチ
    それから(2010年代)
    壁10センチ、天井15センチ
    一般的な住宅の
    断熱材の変遷は
    こんなイメージでしょうか。

 

  • 断熱性能等級4が最上位だった2022年の3月までは
    大手のHMの多くも
    天井の断熱材の厚さはせいぜい15センチ程度
    それが今では
    断熱性能等級は7まであって
    かつての等級4は来年の4月には義務化されるレベル
  • (最低限してくださいね)
    2030年には既存不適格
    つまり、そんな等級4レベルは
    NGになります(確認申請が下りない)

 

  • これからの日本は、
    過去に建てられた
  • 暑い家に住んでる人が大勢いるので
    その人たちのQOL(生活の質)の改善が求められます。
    エネルギー(エアコン)を使えば可能でも
    それは温暖化になりますから、
    エネルギーを極力抑えてとなると
    断熱材を厚くするしかありません。
    壁の断熱材を厚くしようとすれば
    壁をめくったりと
    かなりの費用が掛かりますが、
    天井なら天井裏に断熱材を重ねて
    敷き込んだり
    吹き込んだりして、
    今より厚くすることができます。
    器用な方なら
    自分で断熱材を買ってきて
    天井裏に敷き込むことも可能です。
    厚さは最低15センチ
    出来れば20センチ
    余裕があればもう少し厚く、同時に窓の改修も。
    両方とも補助がありますし
    実は思った以上に補助が出ます。
    低い性能を基準にしていた
    国の罪滅ぼしかと・・・
    暑さ対策だけでなく
    寒さ対策になりますし、
    電気代も少なくなって
    温暖化対策にもなります。

 

  • ポイントは
    誰に相談するか
    どこに依頼するか、それが問題です。
    冷暖房負荷が計算できれば、多分大丈夫でしょう。
    でも計算だけでなく施工も大事ですから、
    実績もでしょうか。

 

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台風の時の原因不明な雨漏れ

 

 

  • おはようございます、紙太材木店の田原です。
    昨夜から今日の午前中にかけて
    線状降水帯の予報が出てましたが、
    今のところ大丈夫のようです。日も差しています。
    今後の台風の動きが気になりますが、
    過去の台風の時の雨漏れの事例のお話を一つ。

 

  • 台風の時だけ雨漏れするケースがあります。
    雨漏れの補修の場合、
    どこから水が侵入しているか確認するため
    水かけ試験を行います。
    雨が室内に漏れてきた場合、
    恐らくこの辺りから
    入ってくるのではと思われる箇所に
    放水して侵入ヵ所を探ります。
    それは外壁のクラック(ヒビ割れ)であったり
    サッシと外壁の取り合いの箇所であったり
    様々ですが、
    何回放水しても
    時間をかけて放水しても
    雨漏れが再現できないケースがあります。

 

  • 今まで10年以上住んでて
    今回の台風で初めて雨漏れした
    そんな場合考えられるのが
    家が水を吸い込む、です。
    どういうことかと言うと
    南向きの家で南から雨とともに強風が吹く、
    建物の南面には風圧力がかかります。
    しかし同時に
    南からの風を建物が防ぎますから、
    建物の北側の壁の外は
    減圧され気圧が低くなります。
    北側の壁やサッシの隙間、
  • あるいは換気扇があると
    室内の空気を吸いだすことになります。
    室内の空気が吸い出されるということは、
    吸い出した分の空気が
    どこからか入ってくることになります。
    南側のサッシの周りや
    その他の隙間から空気が入ってくるわけですが、
    そこに水が当たっていれば
    空気と共に水も入ってきます。
    引違いのサッシの下部のレール部分などで、
    水がボコボコしてるのを
    ご覧になった方もおられると思います。
    同じ現象がそれ以外の部分でも起こっていると
    考えられます。

 

  • 台風の時しか漏れない雨漏れ。
    多くは強風によって減圧された室内の
    水の吸込み現象と思われます。
    強風がどちらから吹くかでも違いますし、
    風の程度や風圧力も違いますから
    台風が来るたび起こる訳でもありませんし、
    どの家でも起こるわけではありません。
    こんな雨漏れもありますが、
    どこから侵入するかは水かけ試験でも分かりません。
    (台風を再現できないので)
    補修らしきものをしたとしても
    きちんと補修できたのかは分かりません。
    (台風を再現できないので)
    高気密な家にすれば大丈夫か?
    そう聞かれても、
    なんともお答えのしようがありません。
    リスクは減るかもしれませんが、
    トイレや台所の換気扇から減圧の可能性もありますし。
  • 高気密だからと言って隙間が無い訳ではありませんから・・・
  • つまり、可能性はどんな家でもあるでしょう。

 

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住まいの資材や設備機器の選択は慎重に

 

 

  • おはようございます、紙太材木店の田原です。
    台風が気になります。
    これだけ遅いと通り過ぎるのに時間がかかって、
    風雨の時間も長くなります。
    2018年の台風では
    東海地方もかなりの被害が出ました。
    紙太材木店への修理の依頼の多くが瓦の飛散です。
    瓦の飛散の修理で頭を悩ませるのが「同じ瓦が無い」です。
    特にセメント瓦は色や形が様々、
    廃盤になってるケースが多々あります。
    瓦屋さんに各地の問屋に
    在庫がないか問い合わせてもらったりと、
    難儀した記憶があります。

 

  • 瓦だけでなく、住宅に使用される工業製品には
    このようなケースがあります。
    売れなければ数年で廃盤になるのは
    資本主義の世界では自然な流れですが、
    住まい手側にすれば
    ローンの返済は35年あるわけです。
    最低それだけの期間は何とかしてよ、でしょう。
    でも、メーカーはそんなこと
    知ったこっちゃない?
    となれば自己防衛するいかない訳です。
    そういう商品を選ばないようにするしかありません。
    どんなメーカーでも
    規格は同じという設備機器の代表はエアコン。
    パナソニックのエアコンを使っていて
    故障したから取り換えるのに、
    ダイキンのエアコンを取りてけても
    何の問題もなく交換できます。
    もし規格が違っていて、
    うちの会社のエアコンは
    丸型なのでドレーンの位置や
    大きさが違いますから
    新たに穴を開けてくださいなんて言われたら
    そんな商品は選びませんが、
    設置していた規格のエアコンは
    廃盤ですからもうありません
    なんて言われたら、そうするしかありません。

 

  • 幸いエアコンではそんなことはありませんが
    換気装置はどうでしょう?
    一種の全熱交換機は、
    各メーカー規格はバラバラです。
    給気ダクトの本数や径も異なります。
    設置場所も天井裏であったり壁付けだったり。
    機械ですから10年から15年が寿命。
    欧州のメーカーのものは
    ほぼ規格が共通してますし、
    修理も部品交換で出来るようになっています。
    国産メーカーは百花繚乱
    しかも給排管は、アルミのジャバラが主流。
    一種の全熱交換機を選択されるのでしたら
    メンテナンスや
    10年後15年後壊れた時の修理も含め、
    慎重に検討されることをお勧めします。

 

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