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社長ブログケヤキの木の下で

高性能な賃貸住宅も選択肢の一つ

 

 

 

  • おはようございます、紙太材木店の田原です。
    先日、黒部市にある YKKのパッシブタウン​に
  • 行ってきました。
    建物は既に第5街区まで完成していて、
    第5街区の外構工事中でした。
    夏頃にその外構工事も完成するそうで、
    一般公開はその後のようです。

 

  • 第3街区は​ 森みわさんの設計で改修物件です。
    YKKの社宅だった建物。
    昔の4階建て程度の公団のアパートを
    思い出して
    いただくと、想像できるかもしれません。
    コンクリートで造られた建物ですから、
    断熱の改修は外側から断熱材を貼り付ける手法です。
    壁にはEPSというポリスチレンの断熱材を
    厚さ15センチで貼り付けてあります。
    壁がコンクリートのような
    熱容量の大きな素材でできた建物は
    室内側ではなく、壁の外側に断熱材を
    取付けるのが基本。
    ドイツでも同様な断熱改修が行われています。
    この外側に断熱材を貼り付けて
    断熱改修する時に、
    邪魔になるのがコンクリートでできた
    躯体一体型のバルコニー。
    バルコニーを外側から断熱材で
    包んでしまうことはできません。
    そうなるとバルコニーは熱橋と言って
    熱が逃げていく通り道になるんですね。
    この建物も改修前にはバルコニーがありましたが、
    熱橋対策で撤去。
    写真を見るとバルコニーがついてますが、
    これは後付けのバルコニーで
    躯体一体型ではありません。

 

  • 性能レベルは2棟のうち、
    J棟はパッシブハウス認定
    K棟はアメリカのLEED for Homes認定でから
    性能的には折り紙付きです。
    日本でも今後このような
    高性能な集合住宅が増えていくと思われます。
    既設の建物を改修すれば、
    既存のコンクリートの建物を撤去して
    新設するよりも、安価にできます。

 

  • 話しは変わりますが
    高性能賃貸研究会​と言うのがあります。
    新住協の夢建築工房の岸野さんや
    東大の前先生も関わってますが、
    時代が高性能な賃貸住宅を
    求めていると言っていいでしょうか。
    上記のパッシブタウンも実は賃貸住宅。
    検索していただくと、家賃も出ています。
    建築費が高騰していて
    都心の新築マンションは1億を越えています。
    住宅価格も同様に高騰してますし、
    職人不足の問題もあります。
    ひと世代前は新たに土地を購入して
    新築住宅を建てることは普通であり
    一般的でしたが、
    これからの時代はどうでしょう?
    そもそも夫婦二人の実家は
    どうなるか?
    どうするか?
    誰かが何とかしてくれるか?
    更に先を考えると、
    仮に家を建てたとして
    その家はお子さんの
    資産になるか
    負債になるか

 

  • 現在の空き家の多くは
    耐震不足、断熱不足が主な原因ですが、
    建てた家が十分それらを満たしているかどうか
    満たしていなければ
    負債になる可能性が高いと思っていいでしょう。
  • これから新築を検討される方は
  • 幾つもの選択肢がありますが、
  • 同時に検討すべき項目も数多くあります。
  • 親世代の時の様に何も考えず、
    土地を買って家を建てる時代は終わりました。
  • 耐震性、断熱性、省エネ性
    実家の終活、ローン金利
    資材の高騰、インフレ
    子供達への相続 etc.
  • 家づくりは慎重に進める必要があります。

 

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南面のサッシガラスと暖房費

 

 

  • おはようございます、紙太材木店の田原です。
    昨日から富山に来てます。
    途中のひるがの高原は吹雪で、車載温度計の外気温は0度

 

 

 

  • 幸い、路面に積雪はありませんでしたから
    安全に来ることが出来ました。
    積もるような雪だったら、サービスエリアで足止めでした。

 

  • 富山に来たのはYKKの黒部萩生製造所PSスタジオと
    パッシブタウン
    それに、黒部製造所の見学です。
    紙太材木店では標準的なサッシは
    エクセルシャノンとYKKです。
    APW430やNS50を使っていますが、
    サッシも年々進化しています。
    特にサッシに使われるガラスについては、
    サンゴバンの優れたガラスが使われるようになりました。
    木製サッシでは佐藤の窓のスマートウィンや
    シャノンのNS50でも使われていますし、
    YKKでも同様です。

 

  • サッシのガラスの種類と聞くと
    ペアガラスやトリプルガラスが思い出されますが、
    実は住宅で使われるサッシのガラスは
  • 何十種類もあります。
    QPEXやホームズ君などの計算ソフトで、
    選択できるガラスのリストを見ると多くの方は驚かれます。
    主に、
    Ug値と言われるガラスの熱還流率と
    日射取得率のηg値で分けられます。
    Ug値は熱還流率なんて言うと分かり難いですが、
  • 断熱性の事です。
  • 最近はUa値で住まいの断熱性を数値化しますし、
    サッシから逃げていく暖房エネルギーは
    壁よりも多いと言うところが強調され、
    Ua値をよくするためサッシを小さくしたり、
    出来るだけサッシの数を少なくする
    設計者やHMもあります。
    新住協でもPHJでも日射取得による
    暖房エネルギーの削減効果を見ています。
    なので、簡単に言うと
    南面のサッシは出来るだけ大きく
    出来るだけ多くと言うところを意識しています。

 

  • そこで関係してくるのがサッシのガラスの
    Ug値(熱貫流率=断熱性)と
    ηg値(日射取得率)
    今までの日本のサッシのガラスは
    Ug値(熱貫流率=断熱性)が良ければ
    ηg値(日射取得率)が悪い
    ηg値(日射取得率)が良ければ
    Ug値(熱貫流率=断熱性)が悪い
    二つの値は相反する関係にあったんですね。
    しかしサンゴバンのガラスは
    二つが両立してるガラスです。
    この二つが両立すると
    南面にこのガラスを使うことで、
    暖房エネルギーを大きく削減することができます。
    日射を取得するタイプのガラスと
  • 取得しないタイプのガラスのηg値は0.6前後と0.3前後で、
  • 約2倍の違いがあります。
  • 現在建設中の可児の家で
  • どれくらい暖房費が違ってくるか計算すると、
  • ガラス取得しないタイプに変えただけで
  • 暖房費は約30%アップ自然温度差は2度低下します。
  • でも逆に取得しないタイプは断熱性が少し上がるので、
  • Ua値が0.01良くなります。
  • Ua値がいくら良くなっても、暖房費が上がるようでは意味がありません。

    サッシは、どんなガラスを使うかによって

    暖房費は大きく異なります。

    デザインや性能、予算のバランスを見て

    設計者と相談しながらお決めください。

 

 

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玄関の換気と床の工夫

 

 

 

 

  • おはようございます、紙太材木店の田原です。
    昨日の雨が嘘のような快晴な朝です。
    週末はお祭りでしたが、日曜日は雨
    せっかくの子供神輿も出番がありませんでした。

 

  • さて、その週末に肥田瀬の家の定期点検に
  • 行ってきましたので、
    一般の家とは少し違ったところをご紹介します。
    玄関の床はタイルが一般的ですが、
    こちらの家はタイルカーペット。

 

 

  • オフィスなどの床ではタイルカーペットが普通です。
    住宅で使用しても、何の問題もありません。
    玄関の床はタイル一択、
  • それしかないというのはある意味固定観念です。
    田舎だと泥や土が靴について床が汚れる心配もありますが、
    町中ではそもそも土を踏む機会や泥の道なんてのが
  • ありませんから、心配はいりません。
    それにオフィスでもそうですが、
  • 掃除機で簡単に掃除ができます。
    室内用の掃除機と玄関用の掃除機を
    別にしておけば清潔感も保たれます。
    汚れれば洗剤で掃除できますし、張り替えるのも容易です。

 

 

 

  • 上の写真は新住協の総会の時の訪れた
    久保田代表理事の自邸の玄関。
    玄関タイルの場合、
    タイルの下地は質量の大きなコンクリートが大半です。
    そこに磁器タイルが張ってあるわけで、
    エアコンという空気で質量の大きな玄関を温めようとすれば
    いろんな工夫が必要になります。
    一般的には
    高性能を謳っている住まいでもタイル張りの場合、
    工夫をしないと玄関周りは寒い傾向にあります。
    カーペットの場合は、フローリングの下地と同じで
  • 合板ですから床下に空間があります。
    床断熱でも
    基礎断熱でも
    問題ありません。

 

  • もう一つの紹介は写真右手の下駄箱の中。

 

 

  • 実は下駄箱の中に、24時間換気の排気口があります。
    他所の家に行って玄関を開けると、その家独自の匂いがします。
    住まい手の方はその匂いに慣れてしまっているので
    気づきませんが、よそ様の家に行くと分かるんですね。
    日本は清潔感を大事にしますから
    内と外を分けて、
    外で履いていた靴を玄関で脱ぐ文化です。
    必然的に玄関周りに下駄箱が必要になり、
    結果として靴が数多く集中することになります。
    家族全員の靴となると
    長靴、ブーツ、運動靴、革靴、普段履きの靴・・・
    20足や30足は普通にあります。
    その全部の靴が下駄箱と言う狭い空間の中に
    閉じ込められて、
    靴から出る匂いは凝縮されているわけです。
    その空気はどこへ?
    一種の全熱交換で24時間換気してるから
    玄関なんて匂わないはず?
    玄関がなんだか寒いと感じるようなら、
    換気の工夫がしてないと見ていいでしょう。
    親しい友人が訪ねてきたら、
    一度聞いてみるのもいいかもしれませんが・・・

 

  • 住まいを計画中の方は、
    玄関の換気について
    設計者に相談してみてください。
    臭いの発生源の台所やトイレには
    換気扇があるのですから。

 

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食い意地が・・・

 

 

  • おはようございます、紙太材木店の田原です。
    昨日の夕方は土砂降りの雨
    夏なら夕立ですが、菜種梅雨の大雨版でした。
    そんな中、検討中の土地を
    住まい手の方と見に行ったのですが、
    現地に着いた途端大雨になって
    暫く、車の中で待機状態でした。
    幸い土砂降りはすぐに収まったので、何とかなりました。

 

  • さて、いよいよ筍の季節。
    写真は今シーズンの初物で3本の収穫でした。
    掘ってきて即、かまどで炊きます。
    糠や重曹であく抜きすることはありません。
    そのまま2つに切って、
    皮を剥いて
    かまどに放り込むだけです。
    筍は少し歯応えがあるという印象があるかもしれませんが、
    初物は別格の柔らかさ
    サクサクとホロホロの間でしょうか。
    田舎暮らしの特権とも言えますが、
    実は竹藪の維持には時間も手間もかかってます。
    道路沿いの竹林は空き缶やごみを投げ込まれます。
    残念ながら、注意書き程度では止まりません。
    夏場は草刈りが何度も必要です。
    筍を生やす竹は5年程なので、
    それ以上の年齢の竹は
    毎年間引きして処分する必要があります。
    20本ほどの竹林ですが、春に出てくる筍は100本以上。
    ひとシーズン何もしなければ、
    手の付けられない竹藪になります。
    経済的な事だけ考えれば、
    スーパーで買ってこれば同じような筍で安く済みます。
    薪ストーブと似たところがあって、
    薪ストーブもエアコンで暖房すれば
    同じような暖かさになりますが、
    手間と時間とコストをかけて薪を集めるのは
    それが趣味と言う人もいます。
    暖かさにプラスした何かを
    家族や訪れた人に
    感じてもらいたいという気持ちも、どこかにあります。
    プラスした何かが
    何なのかは人それぞれです。

 

  • 住まいでも
    合板のフローリングと無垢の床材の場合、
    見た目はほとんど変わりがありません。
    離れて見れば、
    壁のビニルクロスも漆喰も同じように見えます。
    塩ビシートを張ったドアや窓枠も、
    木製のものとの違いは
    見た目ではそれほど分かりません。
    それでも自然なものを使われたい方は、
    漠然とした何かを
    家族に伝えたい
    感じてもらいたい
    分かってもらいたい
    そんな方が多いように感じます。
    筍の場合は単に食い意地が
    張ってるだけとも言えますが・・・

 

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排水管メンテナンスの仕方

 

 

  • おはようございます、紙太材木店の田原です。
    今朝も快晴で気持ちのいい朝です。
    ケヤキの新緑も、春を感じさせてくれます。

 

  • さて、排水管の詰まり
    実は昨日設備屋さんと排水管の詰まりの直しに
  • 行ってきました。
    キッチンのシンクの水が流れなくなって
    近所の設備屋さん来てもらい
    一旦、流れるようになったけれど、
    食洗機の排水時に
    まだ、ゴボゴボと異音がするとのこと・・・
    近所の設備屋さんは
    薬品とラバーカップを使ったとのこと
    また、ご主人も高圧洗浄で外の排水桝から
    洗浄ホースを入れて
    詰まりを除去されたと言ってました。
    それでもゴボゴボと異音がするのは
    まだ詰まりが残っているとして、連絡がありました。

 

  • 床下に入って排水管を確認すると
    外部からの管が90度に曲がっていて、
    高圧洗浄のホースは詰まりで
    そこを曲がれなかったと思われます。
    なので、その部分からシンク下までの
    詰まっている管自体をカットしました。

 

 

 

  • 管はVU75で、直径は89mmあります。

 

 

 

 

 

  • 対策は4つ
    食器を洗う前にキッチンペーパーなどで
    油分を拭き取る
    シンクを使った後は水や湯をケチらず
    鍋一杯分流す
    定期的に詰まり防止の洗浄剤を流す
    年に一度は外部の排水桝のフタを外して、
    異常がないか確認する

 

  • HMや工務店の定期的なメンテナンスは
    異常があるか無いかの確認がメインで、
    いわば見るだけ、点検だけです。
    異常が起こらないように事前に何かしてくれる
    メンテナンスではありません。
    住まいのメンテナンスは
    建築した工務店やHMよりも
    住まい手自身が行うことの方が多くあります。
    因みにこの家は築4年です。

 

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