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社長ブログケヤキの木の下で

極寒期在宅避難できる家

 

 

  • おはようございます、紙太材木店の田原です。
    今朝は氷点下の-0.6度
    霜も降りて、初氷も張って、いよいよ冬本番です。

 

  • 今朝のNHKのニュースで
    厳寒期の在宅避難を取り上げていました。
    新住協の顧問の会沢さんは仙台にお住みですが
    東日本大震災の時、
    ライフラインが切断された家で
    無暖房で過ごされた経験を
    シリーズの この「家」にしてよかった
    の中で
    話されています。
    お察しの通り、断熱が大切で
    震災の前にした断熱リフォームのおかげで
    無暖房でも一定の室温が確保され、
    ストレスなく過ごせた経験を述べられています。

 

  • ニュースでは在宅避難のポイントは
    保温、食事、加温の3つであると言ってました。
    詳細は記事を確認いただくこととして、
    今回のお話は水。
    ライフラインが切断となれば
    水道も使えないことになります。
    特に地震時には水道管がやられて
    給水が困難になりますから水の確保は大事です。
    飲料として使うには、
    更に衛生面でも考慮しなければなりません。
    という訳でペットボトルの水ですが、
    ある程度の量をどこに保管しておくのか?
    実は住宅にはうってつけの保管場所があります。
    それは床下です。
    住まいには、必ず床下点検口があります。
    クローゼットや物入、あるいは階段の下、
  • 畳の下の床など
    普段それほど目につかないところにあります。
    その点検口の床下の周辺であれば、
    出し入れもそれほど難儀しません。
    長期保存水と言うのがあって
    5年から10年の保存期間がありますし、
    中には15年と言うものもあります。
    10ケース程置いておいて、
    毎年1ケースずつ
    ローテーションで交換して使っていけば
    常に10ケースあることになります。
    それと最近は床下エアコンを
    設置される方も
    ありますから、
    ほんのちょっとですが蓄熱材にもなります。
    床下は非常用の飲料水の設置場所の候補として
    考えてもいいでしょう。

 

  • でも、大前提は地震時でも住み続けられる家。
    つまり構造がきちんとしている家でなければ、
    絵にかいた餅です。
    長期優良住宅が耐震等級3が必須なのは
    それなりに意味がありますが、
    断熱については等級5、Ua値は0.6
    0.6では暖房器具が無ければ
    昼間でも布団にくるまることになります。
    厳寒期の在宅避難
    気候区分5.6地域であれば
    耐震等級は3(許容応力度計算)
    断熱性能等級は最低6(Ua値0.46)
    出来ればUa値はできるだけ0.3に近づける(等級6+)
    それくらいの家でないと、
    在宅避難でかえってストレスを感じる事になります。
    日本中どこでも
    地震の可能性がありますから
    耐震等級3と断熱性能等級6プラスは
    セットで考える必要があります。

 

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ファッションと勘違いしてはいけない住まい

 

 

 

  • おはようございます、紙太材木店の田原です。
    いよいよ、日中も気温の上がらない予報が出てきました。
    気温が上がらなくても室内に日射が入ると
    かなり暖かくなりますから、
    南側のサッシのガラスは日射取得タイプがお勧めです。
    サッシのガラスは選ぶことができますが、
    そのことをご存知ない方も数多くおられます。
    設計中の方はハウスメーカーの営業担当者任せではなく、
    今一度確認しましょう。

 

  • 今月のアーキテクトビルダーは
    「鉄板ディテール すぐデキ超造作術
    アイデア、用材、納まりのツボを押えて即効ランクアップ」
    20社近くの工務店や設計事務所の事例を紹介していて、
    知ってる顔もチラホラ。
    参考になるものもあれば
    30代の時だったら提案したかもしれないけれど、
    今の自分はしないだろうというものなど
    色々あります。
    住宅の室内のデザインやインテリアはとても大切ですが、
    ファッションではありません。
    靴や洋服であれば年齢とともに
  • 変えていくことができますし、
    その時の自分に合った個性を
    出していくことも大切です。
    住まいの固定したデザインをその時の感性で決めていくと、
    10年経っても
    20年経っても
    変えることができません。
    別の言い方をすると
    20代の時に着ていた服を
    そのまま30代でも40代でも着ていると言ったら
    いいでしょうか。
    一旦取り付ければ
    一旦造作してしまえば
    変えることができない
    あるいは変えるには
    それなりの費用が必要になります。
    その造作が本当に必要なのか
    ファッションになってないか
    設計者がしたいだけではないか
    時を経ても違和感がないか
    そうしてよかったと思えるか
    そんな風に考えながら雑誌を見ていくと
    お金をかけるべきところが絞られていきます。
    限られた予算をどこに使うか
    一時の迷いと言う言葉もあります。
    惹かれるものを見た時は、ちょっと立ち止まって
    時間を置いてみることも大切です。
    取り返しは付きますが、高くつきます。
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国の方向性は「GX志向型住宅の早期普及が不可欠」

 

  • おはようございます、紙太材木店の田原です。
    NHKの朝の天気予報は
    東海地方4県 愛知、岐阜、三重、静岡と
    北陸3県 福井、石川、富山が表示されます。
    最近の週間予報は東海4県が晴れが並び、
    北陸3県は雨か曇り、
    日本海側の北陸3県には申し訳ないくらい晴れが並びます。

 

 

  • こちらの先進的窓リノベ2024
    運営支援室の資料に、
    県別の戸建て住宅100万戸当たりの申請数が出ています。

 

 

  • 北陸3県は全国の上位5県の中に全て入っていますから、
    温熱環境に対する意識が高いと言っていいでしょうか。
    東北や日本海側の県が
    多いのは納得いただけると思いますが、
    そんな中面白いのは
    四国の香川県が新潟や山梨より上位、
    福島県の次に入っていること。
    県が積極的に推しているのか
    登録業者が一生懸命か
    佐藤の窓の本社があるからなのか
    意外に寒い土地柄なのか
    新住協の総会が今年開かれたから?
  • 旨の家が大半で寒さ対策が弱ければ、
    窓リノベは効果があります。
    窓リノベの補助も延長されましたから
    迷っている方はこの機会に検討しましょう。

 

  • 前回令和6年の省エネの補正予算について
    触れましたが、
    国の住宅政策の大きな方針というか流れは
    ​令和6年11月1日の内閣官房
    GX実行推進室の資料
    (分野別投資戦略について)を見ると​

    分かります。(P10~P17)

 

 

  • 分野別投資戦略の対象として
    くらしや自動車、半導体、地熱、航空機など
    22の分野のGX基本方針が出ています。
    GX:グリーントランスフォーメーション
    化石燃料に頼る社会から
    クリーンエネルギー中心の社会へと変革を目指す取り組み
    住宅だけでなく、様々な分野でも
    同様な取り組みが予定されてます。
    資料の14Pの冒頭には
    「今後、より高い省エネ水準の住宅供給を促す枠組みや
    住宅性能表示制度における基準の充実を検討予定」
  • とあります。

 

 

  • 新築を検討される方、
    あるいはお子さんの世代のために
    大規模なリフォームをお考えの方は、
    国の考える住宅が
    どのような考えにもとづくものか
    どちらの方向を目指しているのか
    資料を読んでおいても損はありません。
    2024年現在の住宅の様々な基準も変更になることが、
    明記されていると言っていいでしょう。
    基準の充実=変更です。

 

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GX志向型住宅の出現で長期優良住宅は最低限の基準に

 

  • おはようございます、紙太材木店の田原です。
    快晴の朝。5度ですが、それほど寒さは感じません。
    実は先日、自宅を窓リノベしました。
    普段居間として使っている離れです。
    築30年ほどの2x4なので、
    いつもお話ししている気流止めはその構造から
    在来木造とは異なり
    必要ありません。
    どんな結果か、詳細は後日お話ししますが
    簡単にお伝えすると
    窓リノベ前
    エアコン24度設定で
    室温20度
    設定を上げても
    これ以上室温は上がりません。
    窓リノベ後
    エアコン設定20度で
    室温23度
    ???
    設定20度で
    室温23度?
    後日その理由など詳細をお伝えしますね。

 

  • 本日のお話は11月29日に発表された
    省エネ住宅に対する補正予算。
    令和5年度の当初の予算では
    子育て世代向けに出ていた補助金は
    長期優良住宅が100万
    ZEH水準が80万
    但し、工期の縛りがあって12月末までに
    基礎工事を完了していなければなりません。
    基礎工事が完了してなければ補助金はゼロ・・・
    昨年も補正予算で工期の延長がありましたから
    恐らくとは思ってましたが、
    今年は確かに延長されましたが内容が異なります。
    補正予算では
    12月までに基礎工事が完了しなければ
    長期優良住宅は80万
    ZEH水準は60万
    つまり補助金は20万円の減額
    その代わり新たに新設されたのが
    GX志向型住宅でその補助金は160万
    仲間内では恐らく来年からだろうと
    言われていたGX志向型住宅
    今年の補正予算に入ってきました。
    そのイメージはこんな感じ

 

  • 共同通信2024-11-25
  • この補助の対象は下記の①②③をすべて満たす住宅です。

 

 

  • 単にパネルを設置しただけの住宅
    断熱性が一定水準にない住宅
    エネルギー消費が減ってない住宅
    これらは適用外
    ①は最低として、②が出来ても③が出来ない
    逆に③が出来ても②が出来ない
    こんなケースが多々あると思います。
    さて、この省エネ住宅に対する
    国の思惑は?
    2050年のカーボンニュートラルから
    バックキャスティングすると、
    今のままの長期優良住宅程度のレベルへの
    補助金では全く実現できないことが分かっているから。
    つまり、長期優良住宅と言いながら
    実はそのレベルが低いから、
    そのレベルの家に補助金を出して
    たくさん作っても貢献度が小さい
    国からすると従来の補助金制度では
    コストパフォーマンスの良くない事業と言うことです。
    つまり、既に長期優良住宅は目標ではなく
    最低限、達成してくださいレベルです。
    住まいを取り巻く環境は日々変化しています。
    これから新築をお考えの方は、
    世の中の大きな流れも見ていく必要があります。

 

  • 昨日、地鎮祭だった可児の家
    12月末の基礎工事の完成が微妙でしたが、
    補助金も増えて安心して工事ができます。

 

 

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ウッドデッキは庭と室内を繋ぐ現代の広縁

 

 

  • おはようございます、紙太材木店の田原です。
    昨夜の雨でケヤキの葉が大量に
    落ち葉となって積もってます。
    濡れ落ち葉は簡単に掃けない厄介ものです。

 

  • 先日、新住協の理事の衣川さんが
    ウッドデッキとパーゴラの事をFBに書かれていました。
    業界では隈研吾さんの木造の建物の
    木の使い方に疑問が出されていますが、
    木は雨に当たれば傷んでいくものです。
    ただ、雨にあたったり濡れたりしても
    早く乾く環境や工夫があれば、
    傷みの速度は反比例してゆっくりになります。
    パーゴラと言うのは屋根のない木組みの屋根。
    おかしな言い方ですね。
    骨組みだけの屋根と言ったいいでしょうか。
    蔦を絡ませたり
    帆布で日よけを作ることが目的です。
    屋根はありませんから木で作れば雨で濡れて、
    10年~15年程度で作り変えることになります。
    パーゴラとはそういうものです。
    もちろん、そのパーゴラの下に
    ウッドデッキがあれば同様に傷みますから、
    補修や材の交換が必要になります。

 

  • そういうのはNGと言う場合
    対策は木ではなく
  • アルミや樹脂製のものとなりますが、
    デッキの場合雨に当たらないようにするのも
    一つの対策です。
    大きな庇をデッキの上につけたり、
    屋根の軒を伸ばしてデッキに直接雨が
    当たらないような工夫です。
    木材は雨に当たらなければ問題なく長持ちします。
    もちろん、白蟻という問題もありますから
    住まい手は注意が必要です。

 

  • デッキに関しては
    通常日当たりや風通しのいい場所に設置されますし
    目も届きやすいので、
    デッキの蟻害と言うのは住まい手の注意で
    相当程度防げると思います。
    ただ、お子さんが小さい頃は
    デッキを使うことがあっても
    成長とともにデッキを使わなくなる
    あるいは長い間に
    生活スタイルも変わるわけで、
    デッキそのものに意識がいかなくなれば
    ある意味放置されるわけです。
    そうなると、蟻害の可能性も高くなります。

 

  • さて、ウッドデッキは
    家の中と外を緩やかにつなぐ
    中間領域と見ることができます。
    一昔前の日本家屋では広縁にその役割があり、
    沓脱石がそのつなぎを補完していました。
    家の中にいながら庭との一体感を感じさせる
    空間を作っていたと言う事が出来ます。
    現代の住まいに在っては
    ウッドデッキは一昔前の広縁と
    言っていいかもしれません。
    広縁を雨に濡らすなんて言語道断?

 

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