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社長ブログケヤキの木の下で

緑の無い平屋か 緑のある総二階か

 

  • おはようございます、紙太材木店の田原です。
    今日、明日はお盆
    川辺町の私の住んでいる地区のお盆は7月。
    同じ町でも、お寺によっては8月の所もあります。
    住職が檀家を廻ってお経をあげるのですが、
    うちが最後で40軒目とか。
    檀家は40軒ばかりではありませんから
    その他の家は8月盆のお寺の住職が応援に来て、
    二日で全檀家を廻ると言ってました。
    30度を越える暑さのなか袈裟を着てます。
    どこの家に行っても冷たいお茶がでますから、
    それはそれで大変そうですね。
    全て有難く飲み干されるそうです。

 

  • さて、先週中恵土の家で
    庭のワークショップをしました。

 

 

 

 

  • 二日間でしたが、現地では両日とも
  • 35度を越える暑さでした。
    現場に置いてあるWBGT指数計も30度を越えてましたから、
    常に休息と水分補給が欠かせません。
    幸い、室内には既にエアコンが設置してありましたから
    休息は建物内でとることが出来ました。
    エアコンで23度まで冷やしてましたが、
    そこに汗だくの7人が入ると気温も湿度も上昇します。
    顕熱と潜熱で100W程度ありますから、
    700Wで室内を温めている状態ですね。

 

  • 写真は道路側から撮ったもので
  • 芝生の緑が目に鮮やかです。
    このあと、手前に板塀を取りつけます。
    足元まで張ってしまうのではなく、
    30~50センチほど隙間を作ります。
    どれくらい空けるかは、現地でバランスを見ながら。
    庭は、外からどう見えるかと
    中からどう見えるか
    両方の視点で考える必要があります。

 

  • この建物の分譲地は6宅地あります。
    この家以外の5軒は平屋です。
    それほど広く無い敷地に平屋を建てて
    駐車スペースを取ると、
    ほとんどの場合庭や緑の無い建物になります。
    この建物以外の5軒が、全てそうなっています。
    マンションやアパートに住んでいたりすると
    花や木と言った植栽との距離感が、大きくなります。
    植栽が身近に無くてもそれが当たり前の
    生活をしてきていると、
    不便も不満も何も感じません。
    でも、リビングやデッキから
  • 手に取る近さで緑があると、
    心が豊かになった感じがします。

 

  • そんな経験をしてみたい方は
    完成見学会にお越しください。
    7月26日(土)27日(日)に開催します。
    ​​ご予約はこちらから

 

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コンクリートからの輻射熱対策必須

 

 

  • おはようございます、紙太材木店の田原です。
    今朝も快晴。
    今日は中恵土の家で庭づくりのワークショップです。
    庭に植栽があるか無いかで
    建物全体のイメージは全く異なりますから、
    住まいを検討中の方は庭にも意識を向けてくださいね。
    カーポートに土間コンを打って
    ポストを建てるだけの建売住宅風では、
    町並みも殺風景なものになってしまいます。

 

 

 

  • 日射は、直達日射と天空日射があります。
    一般の方は日射と言うと
    直達日射(太陽の日差し)を想像されますが、
    建物が受ける日射の量は
  • 以前のブログ​でもお話ししたように
    季節によって変わり、
    夏場は東西南北の壁面、屋根も含めて
    天空日射の方が多いんですね。

 

 

 

 

  • 出典:森林文化アカデミー

 

  • 天空日射と言うのは、
    大気中でチリ水蒸気で反射された光の事です。
  • つまり、庇で防げるのは
  • 直達日射だけと言うことになります。
    それと南向きの家の場合、
    南面には大きな掃出しサッシを
  • 取り付けるケースが大半です。
    その場合、注意しなければならないのは
    コンクリートからの輻射熱です。
    コンクリートからの輻射熱を
    サッシのガラスを通して受けるということは
    どういうことかと言うと、
    室内をエアコンで24度程度に涼しくしている
    そこにコンクリートからの輻射熱が来る
    冬に外気が0度程度でも
    焚火に当たれば暖かいと感じます。
    これは焚火からの熱のおかげですが、
    夏場のコンクリートやアスファルトは
    冬場の焚火と同じ効果を発揮します。
    エアコンでいくら涼しくしていても
    輻射熱(赤外線)で暑い・・・
    一昔前の住まいの2階が猛烈に暑かったのは、
    屋根瓦の熱が断熱材の薄い天井自体を
    暑くしていて、
    天井面からの輻射熱で
    エアコンでいくら涼しくしても
    2階は冬場の焚火状態となります。

 

  • 地方では車は必需品なので
    車庫やカーポートも必要になりますが、
    床面は必ずしもコンクリート一択と言う訳ではありません。
    コンクリートにする場合は、
    コンクリートからの輻射熱対策も
    考える必要があります。
    掃出しサッシの内側に立って
    2m離れた時
    1m離れた時
    50cmの時
    外を見てください。
    輻射熱を感じる事が出来ます。

 

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そのエアコンの限界は何℃、何%か

 

  • おはようございます、紙太材木店の田原です。
    昨日、暑中見舞いが届きました。
    京都らしい、風情のある暑中見舞い。
    7日に出して昨日届くように
  • 出されたのは流石と思ったら、
    消印は2日になってました。
    家人の机の上に置いてありましたから、
    2.3日前に届いていたのかもしれません。
    暑中見舞いの
    おすそ分けをしたくなるようなデザインでした。
    お見せできないのが残念・・・

 

  • さて、一昨日の月曜日。
    気象庁のデータから岐阜の美濃加茂市の
    最高気温は37.5度(15時)
    湿度は44%ですから
    絶対湿度は21.5g/m3中恵土の家は(美濃加茂の隣の可児市)
    日射の当たらない東の玄関ドアに掛けた温度計は
    39.2度で45%
    絶対湿度は21.9g

 

 

 

  • それで室内はと言うと

 

 

 

  • 前回ブログを書いた時の外気温は
    35.5度 46%
    絶対湿度20.2g/m3
    その時は室内を
    25.1度 52%
    12.1g/m3
    まで持って行けました。
    流石に外気が39度になると
    このエアコン1台では限界・・・?

 

  • 再来週末に完成見学会を予定してますから
    いろいろエアコンの温度設定や
    風量を変えたりしながら、
  • このエアコンでの限界を探ってます。
    実はこのエアコン、2.2Kwのエアコンです。
    再熱除湿などの余分な機能は何もついていません。
    外気が35度程度で
    絶対湿度が20gくらい
    までであれば、
    何とかこの1台で行けるのが分かります。
    この家はエアコンは
    1台しか置いて無い訳ではありませんから、
    39度の外気でも
    室温も湿度ももう少し下げられるのですが、
    1台での限界がどこか?
    37度以上
    38度、39度になってくれないと
    確認ができません。
    今週の岐阜は32度か33度の予報。
    もう少し暑くなんて言うと顰蹙ですが、
    温暖化を考えると今後37度を越えるような
    猛暑の日が多くなると思われます。

 

  • 設置されているエアコンの限界はどこか?
    実は計算でできます。
    住まいのUa値や換気性能
    顕熱、潜熱の発生具合etc温度を下げるのに何W必要か
    湿度を下げるのに何W必要かを
    計算するのですがそれが
    エアコンの顕熱比と合っていれば
    問題ありませんが、
    合っていなければ
    冷えすぎるか
    湿度が高すぎることになります。
    計算と実測が合っているか
    合っていればOKですが
    違っていればなぜか?
    次の猛暑日に確認したいことがあるので
    すいませんが、猛暑日、早く来てくれ

 

  • 今日明日とミライの住宅の空調講座が岐阜であります。
    鳳建設の森さん設計の住まいの実測講座です。
    東京や長野の講座ですが、
  • 卒業した人達も情報収集や学びで来られます。
    あすなろの関尾さん
    アトリエカムイの井野さん
    ダイシンビルドの清水さんetc
  • 呼んでいただいたのでいそいそと・・・

 

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冷房デクリーデ 夏の温熱変化

 

  • おはようございます、紙太材木店の田原です。
    昨日は暑かったですね。
    今朝のニュースで、
    スペインでは連日40度を越える気温で
    オリーブが枯れ始めているとか・・・

 

  • 先日、新住協の理事会が仙台でありました。
    その時の資料に冷暖房デグリーデーが、
    2010年と比較してここ数年どのように変化して
  • いるかを示したものがあります。

 

  • 出典:新住協

 

  • デグリーデーと言うのは暖房であれば、
  • 18度を基準一日の平均気温が18度を下回った温度を
  • 1年間積算します。
    同様に冷房であれば、
    27度を基準一日の平均気温が27度を上回った温度を
  • 積算します。
    上の冷房の表は1年間ではなく、
    6月から9月までの122日間です。

 

  • 出典:新住協

 

  • 棒グラフの左から
    2010年
    2020年
    2023年
    2024年
    北海道を除けば本州各地で伸びていますが、
    特に関東以西では冷房デグリーデーの伸びが
    顕著なのが分かります。
    また、暖房デグリーデーも徐々に下がっており、
    冬の温暖化と
    夏の猛暑化が
    かなりのスピードで進んでいることが一目で分かります。

 

  • このように気候が変わっていく中で
    冬の寒さ対策、夏の暑さ対策どうするかは
    住まいを設計する設計者にとって喫緊の課題です。
    特に夏の暑さ対策の中でも、湿度(水蒸気)対策は
    一般にはまだそれほど意識されていません。
    エアコンを使えば全て大丈夫といかないのが、
    断熱や気密を向上させた高断熱な住宅です。
    どうなるかと言うと、
    気温は下がっても湿度が下がらないケースが出てきます。
    寒いくらいだけど
    ジメジメした感じと言ったらいいでしょうか。

 

  • 昨日の美濃加茂市は
    午後2時の時点で
    35.5度 湿度46%
    絶対湿度は20.2g/m3でした。

 

  •  中恵土の家

 

  • 24時間換気で2時間に1回、家中の空気を入れ替えながら
    室内をこの写真のようにようにするには、
    設計上の工夫が必要です。
    再熱除湿のエアコンを使わなくても
    1種の全熱交換機を使わなくても
    (設備機器の寿命は10~15年=交換)
    小さなエアコンだけでこの程度にできます。

 

  • 詳細をお知りになりたい方は
    今月26.27日の 中恵土の家の完成見学会​ にお越しください。
    既に半分程度埋まっていますが、
  • まだ一番暑い時間帯が空いています(^^♪ 
  • ぜひ、体感してください。

 

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除湿対策を設計時に確認

 

  • おはようございます、紙太材木店の田原です。
    24度、90%の朝です。
    流石にこの湿度だと
    気温が低くても蒸し暑さを感じますが、
    不快指数は74で「暑くない」
    感じ方は人それぞれですね。
    因みに不快指数は
    もともとは
    電気使用量を予測するための指数。
    つまり電力会社が夏の電力供給の
    指標にしているんですね。

 

  • 気温が高くても湿度が低ければそれなりに過ごせます。
    住宅の室内で
    気温が27度でも
    湿度が50%なら
    体を動かしていない状態、
    読書やTVを見ている程度の
    運動量のほとんどない状態であれば、
    多くの方はそれほど暑いとは感じません。
    逆に極端な例で言えば、
    同じ気温が27度でも
    湿度が10%だと
    多くの方は「快い」と感じます。
    簡単に言うと空気中の水蒸気は、
    熱を持っていると考えると分かりやすいでしょう。
    同じ気温でも
  • 沢山水蒸気(熱)があると暑い
    少しなら暑くない

 

 

 

  • 環境省はエアコンの推奨温度を
    28度にしましょうと言ってますが
    それだと湿度を40%台にしなければ
    「暑くない」にはなりません。
    日本の夏、
    気温35度で湿度65%とした時
    室温を28度で
    湿度を40%にするのは
    実務者の中でどれだけの人ができるか?
    2時間に一回の換気をしなければ出来ますが、
    換気しながらとなると
    かなりの人が苦戦すると思われます。
    1種の全熱交換機を使っても、
    必要な除湿量が多すぎて
    エアコンの顕熱比では対応できません。

 

  • 気候変動で今年の夏は
    3か月ほど続くと思われます。
    日本の住まいは
    従来は寒さ対策だけ考えればよかったものが、
    これからは除湿対策がどうなっているか?
    それがメインテーマとなります。
    上記の条件で
    何Lの水を除湿する必要があるか。
    計算できなければ、
    蒸し暑い夏かエアコンで冷えすぎた夏を
    過ごすことになる可能性があります。
    除湿対策設計者に聞くことは、
    これからの新築検討者には必須と考えます。

 

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