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社長ブログケヤキの木の下で

2018年5月7日

太陽光パネル 10年の買取義務終了後の売電価格は10円以下に


おはようございます、
紙太材木店の田原です。
最近は新聞を購読する方も減っていくなか
日経新聞となると更に少ないんじゃないでしょうか
冒頭の記事は昨日の日本経済新聞ですが
私も勘違いしていたことがあり驚きました。
太陽光パネルを設置した方の大手の電力会社への売電価格が
10年の期限を迎えた後は10円以下になるとあるのです。
実は私は期限を迎えた後の売電価格は使用している電気代と同じになると
勝手に考えていました。
中電であれば今の電気代がおおよそ1KWhあたり27円ですから
その金額で10年を超えたら買い取ってくれると思い込んでいたのです。
しかし記事からは
電力会社は10年間は買取義務がありますが
その後はその義務がなくなるので
新電力などの電力会社が個人と相対で契約を結び電気を買い取る仕組みが有力とあり
その金額が10円以下というのです。
しかも最悪の場合は余剰電力は電力会社に無償提供せざるを得ないとまであります。
写真にある160万世帯というのは
2019年から2023年までに期限を迎える家の世帯数ですが
その後も順次増えていくわけで実数は更に増えていくことになります。
記事を後追いすると
家庭の選択肢は3つ
・何もせずに無償で電力会社に渡す
・5分の一程度(10円以下)の価格で売電を続ける(40円以上の高額で買い取ってもらっている世帯)
・余った電力を蓄電池にため夜間に使ったり、近隣で融通する
余剰電力の買取価格は2012年頃までは40円を超えてますが
順次下がっていき今現在は20円台の半ば
それでも10年間の期限が過ぎた後の買取価格10円以下とすると半分以下になります。
今現在、太陽光パネルを設置される方の多くは
ZEH(ゼロエネルギーハウス)を意識して設置してますが
ゼロエネルギーとはイコール電気代がかからない家との認識です。
ただそれは買取価格がある程度高めの時
つまり10年の間の話で
10年を過ぎた後に売電価格が10円以下になると
また電気代を払うことになります。
意識としては
ゼロエネルギーの家だったのになぜまた電気代を払うことになるの?
記事ではドイツを引き合いにモデルケースを説明しています。
余剰電量を地域の新しい電力会社が買い取り
それをその地域に再供給するというもので
ドイツでは上手くいっているようですが
日本ではまだそのような仕組みはできていませんし
発電と送電が別会社でないことなどからまだまだ時間がかかりそうです。
いままで何度も
パネル設置の前にすることがありますとお伝えしてきました。
それは今のギリギリZEHクリアの性能はまだまだ低い性能だからです。
パネルの価格は7.8年前に比べれば相当程度下がってきましたが
欧米との金額差がまだありますから更に下がる可能性があります。
限られた予算をどこに優先的に配分するか
売電価格が10年後に10円以下になっても
我慢の省エネをする必要のない程度には断熱や気密、換気の性能を上げておく必要があります。
国の政策は必ずしもあなた個人のことを考えて決められているわけではありません、
国は国の都合がありますし、ハウスメーカーはハウスメーカーの都合があります。
パネルの設置費用
パネルのメンテナンス費用
10年間の支払い電気代(売電収入含む)
10年目以降の支払い電気代(売電収入含む)
上記を住宅の性能の違いでどのように変わるか確認する必要があります。
乱暴に言えば、住宅本体の性能をきちんと上げておけば
パネルは後からどうとでもなります。
こんなことを書くと国から睨まれてしまうかもしれませんね。

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