HOME >> ケヤキの木の下で

社長ブログケヤキの木の下で

2011年5月14日

逆戻り

おはようございます、
紙太材木店の田原です。
そろそろ筍掘りも終盤です。
今年は不作の年のようで
昨日の同窓会の打ち合わせの時も
今年は全く採れんから諦めたなどと言っておりました。
不作の年ですから確かに例年に比べると太いものは少ないですが
それはそれでやはり毎日のように堀りに行けば
5~6本はあります。
筍のうちに採ってしまわないと
藪に竹が密集してしまいますから
掘らざるを得ません。
そんなわけで今日の収穫は7本でした。
さて、住宅エコポイントが
7月末の着工分を持って打ち切りになると
今朝のニュースでやっておりました。
昨日サッシ屋さんや建材屋さんから
同様のFAXを受けてましたので
知ってましたが
情けない事にこれで
断熱材不足が解消されるかもしれません。
と言うのは
建築業界での断熱材不足は
エコポイントが始まった昨年から既に起こっていました。
住宅のエコポイントは
新築の住宅やリフォームした家を対象に
家電のエコポイントと同じように
ある一定の水準以上の断熱材やサッシを使うと
得られるものです。
さて、それではなぜ断熱材が不足したのでしょう。
毎年建てられる戸建住宅の数は少しずつ減少してます、
増えていれば不足ということが分かりますがおかしいですね。
先ほどある一定水準以上の断熱材を使うと
エコポイントが付くといいましたが
ここが原因です。
グラスウールの断熱材でいうと
この断熱材の性能は
密度と厚さで知ることができます。
(厳密には熱抵抗値で判断しますがここでは分かりやすく密度と厚さでお話します)
密度は1m3で何キロの重さかということで
通常10キロ、16キロ、24キロ、32キロと言う具合に表示されます。
ですから10キロよりも20キロの方が密度が高くそれだけ断熱性があります。
さらにそれぞれが何センチの厚さであるかによっても
性能は変ってきます。
当然厚ければ厚いほど断熱の性能は上がります。
さて例えば
エコポイントが開始される前に
密度10キロ 厚さ55ミリの壁用の断熱材を使っていた建築会社が
エコポイントを得るために
密度16キロ 厚さ100ミリの壁用の断熱材を使うようになったとしたら
同じ面積を断熱する場合
密度10キロが16キロですからここで1.6倍
厚さ55ミリが100ミリですから1.8倍
つまり
断熱材の量としては2.9倍の量を使うことになります。
同じ壁の面積を断熱する時
従来の2.9倍の量が必要になると言う事です。
こういう建築会社が100社のうち数社であれば
断熱材を使う量が3倍近くになっても
それほど断熱材が不足することはなかったでしょう。
でもエコポイントが始まってから
急激に断熱材は不足してしまいました。
と言う事は、
最低10キロ、55ミリという断熱材が入っていればいいと言う会社が
100社のうちの数社ではなかったと思われます。
最低の断熱材しか入っていない家が
日本には多くあります。
エコポイント廃止により
またこの最低の断熱材を使った家が
多く作られていきます。
55ミリの断熱材
施工の仕方次第で
半分の厚さの効果しかない事も
先日お話しました。
家の性能を決めるのは
換気、気密、断熱、冷暖房システムです。
エコポイントは廃止されても
せめてエコポイントと同じ程度の断熱材を
標準的に取り付けるのが
住宅会社としての責任だと思います。
それでは皆さん
また明日。

Archive

ご相談予約
資料請求