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社長ブログケヤキの木の下で

2011年9月25日

ものさし

おはようございます、
紙太材木店の田原です。
今日も清清しい朝でしたね
今、23度で58%の湿度です。
相対湿度50%を切れば
気温が30度でも快適に過ごせます。
このときの絶対湿度は13g程度
乾燥していれば気温が30度でも過ごしやすくなります。
これが気温28度でも
湿度が80%を越えていれば
とても蒸し暑く感じます。
その時の絶対湿度は19g
湿度が低ければ
人は夏でも快適に過ごせます。
特にヨーロッパでは
夏は乾燥していて湿度が低く
冬は逆に湿度が高いですから
夏の過ごし易さは
日本の比ではありません。
高温多湿の日本の夏は
湿度との戦いでもあります。
気温が30度でも
除湿して50%を切る湿度にすれば
快適に過ごせますが
問題は換気
人がいればその場の空気は汚れていきますし
ダニやカビの問題は常にあります
2時間に1回その部屋の空気が入れ替わる換気をしなければなりませんが
換気をすれば
外から大量の湿気が室内に入ってきます。
ですからエアコンで室内を除湿しても
マッチポンプで湿気が室内に入ってくる状況の中で
いかに快適な室内環境をつくるか
出来る限りエネルギーを使わないで。
と言うのが日本の住宅が抱えている夏の問題です。
(残念ながら、自然素材を使えば涼しいと言う事はありません。
ただ、外壁、内壁全て厚さ70ミリ程度の土壁であれば
夜間畜冷した壁の表面温度は外気が33度でも壁の表面は28度程度で
一般の家に比べ体感気温は確かに下がりますが、今では
あまり一般的ではありませんね)
何らかのエネルギーを使わないと
日本の住宅の夏の問題は解決しません、
エネルギー消費をいかに少なくするか
そのためにいろんな工夫をしています。
ガラスの質、断熱材の工夫
日射遮蔽、換気、気密、コストetc
さて、
この3連休に完成見学会のチラシが
何枚か入っていました。
その中でちょっと気になったものがあります。
お客さまの声として紹介されているもので
一日15分くらいエアコンを使っただけで
一日中家の中が涼しいので電気代がとても助かりました・・・
とあります。
ガラスのη値、(夏期日射侵入率)は通常のガラスのようですし
断熱材もウレタンの吹き付けと遮熱シート
Q値やC値も公表されていません。
換気も通常の3種壁掛け換気装置です。
〇〇断熱の家は夏も涼しいので
まるで風通しのいい木陰にいるみたい、
冬もファンヒーターを15分使うだけで朝まで暖かい、
こんな家が坪40万だなんて・・・・
純粋なこれから家を建てようとする方が
このチラシを読んだときに
自分自身がどんなものさしを持っているかは
とても大事です。
本当かな?と思っても
ものさしが無ければ判断できません。
チラシやHPには
情報が氾濫していますが
読めば読むほど分からなくなってしまいます。
現代の住宅には感覚的な判断だけでなく
科学的な判断や根拠もつかむ必要があります。
それでは
皆さん、また明日。

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