社長ブログケヤキの木の下で
2016年1月13日
暖房しても膝から下が寒いわけ
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
今朝は少し冷え込んでマイナス3度の美濃地方
ようやく普段の冬になりました(^_^)
暖かい冬はありがたいですが
地球が温暖化して
洪水やら異常気象による天災が起こっては
元も子もありません。
できるだけ、CO2を出さないで
暖かくして過ごしたいものですが
CO2を出さないで暖かくすることは難しいところがあります。
灯油のファンヒーターでもCO2は出ますし
エアコン暖房も電気自体は火力発電が今や90%を超えてますから
相当なCO2を排出してます。
エネルギーを極力使わないで暖かく過ごすことが求められる時代になりました。
そんな中で
エネルギー使用を極力減らすことができて
室内を暖かくする方法があります。
それは部屋の隙間を塞ぐこと
つまり気密シートを室内側にきちんと貼ることです。
一般の方は断熱材さえ入っていればOKとお考えですが
よく考えてみればそれは穴のあいた風船
せっかく暖かくした空気も穴から出ていってしまいます。
そのイメージは下の図のような感じです。
温まった暖かい空気は軽いですから
家の天井近くにたまります。
熱気球と同じことですが
熱気球は温まった空気自体で人もゴンドラも持ち上げるほどですから
天井近くに穴があいていればそこから相当な勢いで暖かい空気は外に漏れ出します。
家の半分から上にある穴からは室内の暖かい空気が漏れ出します
すると出て行った分と同じだけの空気が外から入ってきます。
つまり、
半分から下にある穴から外の冷たい空気
今朝の美濃地方ならマイナス3度の空気が入ってくることになります。
これは温度差換気と言われるもので
エアコンで温めても、ファンヒーターで温めても
何で室内を温めても同じことです、
出て行った分だけ外から入ってくるのです。
気密が取れていない穴のあいた家ではいくら温めても
膝から下が冷たい・・・・
ということで
一昔前は床暖房が憧れでした。
でも、電気代や灯油代はかさみます。
さて、じゃあガンガンと温度設定を高くしたら暖かくなるんじゃないかと思う方
外部との温度差があればあるほど浮力がつきますから
より勢いよく外に熱い空気が漏れます。
つまり
たくさん早く暖かい空気が出ていくので
たくさん早く冷たい空気が入ってくる(^_^;)
確かに床暖房は暖房としてだけ考えるなら快適
でもエネルギー消費の観点から見れば過大、
10畳程度の部屋を温めるのに2000w程度の加熱量が必要となる。
Q値が1を切る高性能住宅でも
家全体を床暖房だけでとなれば
エアコンと比較すればランニングコストにはかなりの差が出てくる。
同じ2000wなら家中暖房がエアコン1台で済む計算
エアコンの働きに比べると30%程度の怠け者ということになる。
ということで
きちんと断熱して、気密をしっかり施工するということが
エネルギーを極力減らしながら
膝から下の暖かさを確保することになります。
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