社長ブログケヤキの木の下で
2021年3月29日
見なかったことに…
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
気温は12.9度 湿度は99%の美濃地方です。
物理的には12.9度以下の物体の表面は結露しますが
家の中はもう少し気温は高く、湿度も低いと思われますから
サッシのガラスの表面が結露していることはないでしょう。
Heat20の設計ガイドブック+PLUS P9より抜粋
前回お伝えしたHeat20のG1、G2の他の国の基準との相対評価
言葉だけでは分かり難いとのことでしたので簡単に解説します。
グラフは2012年の基準で10年ほど前ですから、
他国の基準はもう少し上がっているかもしれません。
グラフの上に地域区分として
8から1までの数字が書いてあります。
8が沖縄で一番暖かい地域で
順次、数字が小さくなっていくにしたがって、
寒い地域となり、2や1は北海道です。
グラフの右側に代表的な都道府県名が書いてありますので
参考にしてください。
この地域区分は、グラフの下の暖房デグリーデーによって
分けられています。
18度を基準に一日の平均気温がそれを下回った温度を積算したものです。
寒いところほど、この数字が大きくなっていきます。
赤い線はH25年の日本の基準です。
H28年にも改訂されてますが
数値的にはほとんど変わりはありません。
2020年にこの赤い線のレベルを義務化しようとしたのですが、
残念ながら無期延期…
代替策として出たのが、
この基準レベルを満たしているかいないかを説明する義務。
東京以西の大都市(名古屋、大阪、京都、広島、福岡etc)は
全て6地域で山間部を除けば
周辺地域もほぼ6地域と思って間違いはありませんが、
ご自分の住んでいる地域が何地域なのかは
国交省の地域区分表を見ると分かります。
昨年の7月に改訂され最新のものがでていますが、
従来5地域だったところが6地域になってたりしてかなり変更されています。
新築や断熱改修をお考えの方は、
ご自分の住んでいる地域が何地域かは知っておく必要があります。
私の住んでいる地域は5地域ですが
建てている新築の多くは6地域。
上のグラフのG2基準を見れば6地域の基準は、
まだまだ甘いものがあると感じるのは私だけでは無いはずです。
まして、G1レベルは何をかいわんやでしょう。
じゃあ6地域の人はどれくらいの水準を一つの目安にすればいいのか?
以前もお伝えしましたが
Heat20の設計WG主査の鈴木さんが
南雄三さんとのHeat20のG3誕生秘話の中で言ってます。
G2とG3の間くらい
Ua値で言えば0.3くらい
つまり、なんだかんだ言っても
Ua値で言えば0.3くらいまでは先ず断熱性を追求。
パネルはそこまでやって予算に余裕があればの話。
0.3に行く前に素敵なキッチンやホテルライクな内装、
見栄えのいいサイディングは
なるべく見なかったことにしましょう…
You Tubeだけで住宅の性能を知るには限界があります、
教科書となる本は必須と考えます。
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