社長ブログケヤキの木の下で
2023年10月2日
夏型結露は?
おはようございます、
紙太材木店の田原です。
昨日、一昨日と蒸し暑い日が続きました。
昨夜11時過ぎに事務所から出たら、
外は秋になってました。
今朝は16.5度の美濃地方です。
昨日は大垣の家で
断熱や気密、構造などの見学会でした。
その時の話しで出たのが夏型結露。
夏型結露と言うのは
家の中をエアコンで冷やした時、
室内側の気密シートの外側で
結露するというものです。
(屋根裏や床下を除きます)
結露計算をすると
確かに条件によって結露の可能性があります。
従来の建築業界の見解は
可能性は確かにあるが、
時間的に短時間であることや
気温自体が高いことから
結露が生じても短時間で蒸発し、
躯体自体にはダメージは無いというものでした。
ただ、この見解に不安を感じるか、
信頼するかは人それぞれです。
可能性があるなら排除しようする流れもあります。
どうするかと言うと
可変透湿気密シートを室内側に貼るというもの
冬は気密シートとして水蒸気を通さず、
夏は水蒸気を室内側に通して
壁の中で結露を生じさせないという優れモノ。
このシートで施工する流れが
一部にはありますが、
同業で最近話に出ているのが
夏に室内側に水蒸気を逃がして
壁の中の結露リスクを低減させるということは、
除湿した室内に水蒸気を入れる事になるというもの。
気密シートをこの可変シートに切り替えたけれど、
夏の室内の湿度が高くなって
対策を検討中という同業もいます。
あちらを立てれば、こちらが立たず…
専門の実務者間でも見解が異なるわけで
さて、どうしたものかと
一般の方もある意味、
疑心暗鬼状態でしょうか。
建物を解体して検証すれば
分かるのですが、
北海道で付加断熱の建物は
ずいぶん前からありました。
あちらの夏は
気温や湿度はそれほど高くありません。
関東以西の夏が暑く、湿度も高い地域が
可能性がありますが、
建物を解体しても
あるは壁をめくってみても
冬型結露なのか
夏型結露で生じたものか
結露の被害は分かっても
夏なのか冬なのか、
どちらの被害なのかわからないのが現状です。
つまり、検証しようにも
誰も検証できていないんですね。
なので、様々な主張が入り混じることになります。
ということで、可変調湿シートですが
前述のとおり除湿したのに・・・
この問題は設計者によっても
様々な考え方がありますから、
気密シートを貼るか
可変調湿シートを貼るか
ご自分が納得できれば
どの方法でもいいと思います。
ただ、もう一つの手法もあります。
結露計算をして、
気密シートを貼る位置を変えるというやり方です。
充填断熱材と付加断熱材の間に
気密シートを貼るやり方です。
冬も夏も露点に達しない位置に
気密シートを貼れば、
何の心配もいりません。
でも、そんなことをしているところは
今のところ多分無いと思います。
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